発動!メガリバース計画

ナカムラ家、食堂・・・

『!?』

「大変です。マスター。皆さん。王国と帝国の間にある荒野から赤い霧が上空を覆うように発生しました。」

「それもとてつもなく嫌な気配がするで!!」

悠姫がメガリバース装置を作動させた頃、水無月にいつの間にか仕込まれていたメモ紙に書かれていた内容を確認していたノゾミや和也達が異変を察知するなか、ツバキとサクヤがそう報告しながら入ってくる。

「王国と帝国の間にある……荒野この紙に書かれてある場所か……」

「ということは……」

「悠姫がメガリバース計画を発動しやがったんだ……」

「それともう一つ、先程、ギルドの方にいるフェンさんからショッカーが再び街に現れ、暴れ回っているという連絡がありました。」

「そっちは恐らく私達をメガリバース装置に向かわせないための足止め目的でしょうね。」

「けど、民間人に被害が出る以上、無視する訳にはいかないな。」

一翔、水無月、和也の三人がそう言うなか、そう言うツバキからの追加報告に対し、佳奈多とリヒテルはそう言う。

「フェイトちゃん!!」

「佳奈多さん!!この気配ってもしかして……」

「悠姫がメガリバース計画を発動したのよ。」

「メガリバース装置がある場所は恐らくここだ。」

そんななか、そう言いながら食堂に入ってきたなのはとカオリに対し、佳奈多はそう言い、一翔はそう言いながら一枚のメモ紙を見せる。

「?一翔さん。このメモ紙は一体……」

「ウーノが戦いの最中、水無月にも気付かせない錬度で仕込んだものだ。」

ヴゥンッ!!

『皆。聞こえる?』

『!?リサ(ちゃん)(さん)!!』

「「お姉ちゃん!!」」

首を傾げながらそう尋ねるなのはに一翔がそう説明するなか、そう言うリサからの通信が入ってくる。

「お姉ちゃん。あの」

『落ち着きなさい。カオリ。事情は佳奈多さんから聞いて把握してるわ。今、悠姫ちゃんがメガリバース計画を発動させちゃったことも含めてね……だから、私はこれからメガリバース計画による世界への影響を抑えるわ。』

「世界への影響を抑えるって……そんなこと、できるの?」

『私の『創世龍』としての“力”を使えば可能だよ。代わりに私は行動できなくなるけど……』

「なら私、カオリ、なのは、フェイト、天道君、本郷さん以外の『機動六課』を総出で防衛に向かわせるわ。リサ。あなた、今、何処にいるの?」

首を傾げながらそう尋ねる春美にそう答えるリサに対し、佳奈多は真剣な表情でそう尋ねる。

『……アトラン王国、王城にいます……』

「わかった。すぐに向かわせるわ。」

ブツンッ!!

「はやて。緊急任務よ。こっちにいるメンバー以外の『機動六課』総出で創世龍のガードをしなさい。」

リサとの通信を切った後、佳奈多はすぐさまはやてに通信を繋ぎ、そう指示する。

『創世龍……リサさんの?』

「そうよ。敵がメガリバース計画を発動したのは確認してるわね?」

『しとる。せやからこれから対処しようと……』

「それはこっちでやるわ。いい?世界への影響はリサが創世龍の“力”で抑えてくれる。けど、その間、リサは身動きが取れない。当然、向こうが邪魔されていることに気付いたら……」

『真っ先にリサさんを狙ってくる、ちゅう訳やな……了解や!!』

「頼んだわよ。」

ブツンッ!!

「それじゃあ、私達も王国を再び襲撃してきたショッカーとサグメの救出に向かうわよ!!!」

『はい(おう)(えぇ)!!』

はやてとの通信を切った後、そう言う佳奈多に対し、その場にいた全員がそう言った。
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