地獄の妖精と月の民

カオリVS悠姫・・・

「「はぁ……はぁ……」」

ソングに変身したカオリとフィフティーン・ゴーストアームズに変身した悠姫はほぼ互角の戦いを繰り広げる。

尚、カオリは既に拘束具を一つ外している。

(くっ……変身しているライダーの“力”もあるんだろうけど、悠姫ちゃん自身……前よりさらに強くなっている……!!)

「フッ!!」

ズドドドドドドドッ!!

ズドオオオォォォンッ!!

肩で息をしながらそう考えるカオリに対し、悠姫は右手のガンガンセイバー・ガンモードから七弾の紫の光弾を、左手のサングラスラッシャー・ブラスターモードから紫色の熱光線を放ってくる。

「くっ!!」

ズガガガガガガガァンッ!!

ズガアアアァァァンッ!!

対するカオリは横に掛けながら光弾と熱光線をかわす。

「“氷印 氷蛇”!!」

「!?」

シュルルルルルッ!!パキィィィンッ!!

が、悠姫がそう言った瞬間、悠姫の背後から飛び出してきた四匹の水色の蛇がカオリの四肢に巻き付き、凍りついて身動きを封じる。

「しまった!!」

「今回の計画は何がなんでも成功させる!!そのためにもあなたにはここで退場してもらう!!!」

悠姫はそう言いながら自身を紫の光の粒子に変換し、超スピードで肉簿しながらサングラスラッシャーで斬りかかってくる。

ガキィィィンッ!!

「おいおい……フィフティーンが装着するライダーのアームズは鎧武までじゃねぇのかよ……」

「!?エグゼイド……古河和也!!」

が、ダークキバを倒し、救援に駆けつけた和也がそう言いながらガシャコンキースラッシャーで悠姫のサングラスラッシャーを受け止める。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

カアアアァァァーーーッ!!

その隙にカオリは『枷』をまた一つ外し、魔力を解放して凍りついた氷を砕く。

「ッ!!」

それを見た悠姫は再び自身を光の粒子に変換し、二人から距離を取る。

「どうやらそのアームズ……ムゲン魂の“力”も使えるようだな……」

「古河和也……あなたがこっちにきたってことはダークキバは倒されたか……まっ。公式チートなムテキゲーマーが相手じゃ仕方ないか……」

「すいません。和也さん。邪魔しないでくれますか。これは私と悠姫ちゃんの勝負だから。」

和也を見ながら悠姫が冷静にそう言うなか、カオリは真剣な表情でそう言う。

「カオリ……ッ!?」

「「!?」」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

そんななか、上空から大量の銃弾がカオリ、和也、悠姫の頭上に降り注ぐ。

「レイ!!」

『“プロテクション”!!』

「“風印 風障壁”!!」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

突然の攻撃に和也はレイの“プロテクション”で自身とカオリを護るなか、悠姫もドーム状の風の障壁を展開して防ぐ。

「防がれましたか………」

次の瞬間、上空から青い装甲を纏い、大きなブースターを背負った黒いライオンのようなG装備がそう言いながら現れる。

「!?あれは!!」

「知ってるのか?カオリ。」

「あれは『ライガーゼロ・イェーガー』。G装備の開発に成功した『Xマジンラー』に対抗するためにお父さんが開発したZ装備……どうして、ここに……」

「誰だい?君は……」

首を傾げながらそう尋ねる和也にカオリが困惑しながらそう説明するなか、悠姫は乱入してきたG装備ならぬZ装備、ライガーゼロ・イェーガーにそう尋ねる。

「私はホワイト・ファングのメンバー、氷川紗夜。組織の障害となる時空管理局を潰すため、『機動六課』のスターズ1とウイング1を潰させてもらいます……」

対するライガーゼロ・イェーガーの装着者である紗夜はカオリを見ながらそう答える。

「!?狙いはなのはとカオリか……カオリ!!こいつの相手は任せろ!!アーマークリエイト!!デスティニーガンダム!!」

パァァァ・・・

そんな紗夜の視線に気付いた和也はそう言いながら、飛び立ちながら光に包まれる。

パキィィィンッ!!

次の瞬間、和也の姿がデスティニーガンダムに変わり、和也は紗夜に向かっていく。

「ふむ。あのライガーゼロ・イェーガーの登場には驚いたけど、彼女には古河和也の相手をしてもらうか……なっ!!」

「ッ!!」

ガキィィィンッ!!

そんな和也を見届けた後、そう言いながら斬りかかってくる悠姫のガンガンセイバーとサングラスラッシャーを、カオリはマイ君とポラリスⅡで受け止める。

こうして和也と紗夜の戦いが始まるなか、カオリと悠姫の戦いは再開された。
31/44ページ
スキ