地獄の妖精と月の民

「イーッ!!」
「イーッ!!」
「イーッ!!」

「はぁ……はぁ……」

その頃、赤い瞳(レイプ目)に銀髪のショートカットをハーフアップにした片翼の十二才くらいの少女、クラウンピースと共に銀のオーロラで迷い込んでしまった稀神きしんサグメは息を切らしながら、バックルに鷹のシンボルが入った銀のベルトをした、目と口元しか空いていない黒覆面&黒タイツ集団から逃げながら森の中を駆けていた。

(誰か……助けて……誰か……)

サグメはそう思いながら駆けていった・・・





レビアの湖・・・

「ふぅ……とりあえずこれで連続行方不明事件は解決だね。セッテ。大丈夫?」

「うん。強いて言うならバリアジャケットが少し濡れたくらいかな。」

撃ち抜いたモーファのコアを回収しながらそう尋ねるノゾミに対し、セッテは上のジャケットを脱ぎ、搾りながらそう答える。

「零次君。失礼。」ドスッ!!

「目が!!目があああぁぁぁーーーっ!!!」

「キャロル。炎を出してセッテのバリアジャケットを乾かせてあげて。ヴィオラちゃん。ルナの障気で目隠しして。」

「『了解!!』」

零次に目潰しをした後、ノゾミはすぐさまキャロルメモリとヴィオラにそう指示を出し、キャロルメモリとヴィオラはそう返事しながら指示通りに行動する。

「まぁ、零次が目潰しされるのは当然よね。」

「だね。」

『俺ら……メモリで良かったな……』

『『……あぁ……』』

目潰しされてのたうち回る零次を見ながら美咲とエレンがそう話をするなか、ブライアンメモリ、エンリュウメモリ、ファルコンメモリはそう話をする。

十分後・・・

「ありがとう。ヴィオラ。キャロル。」

「どういたしまして。」

『でも、気を付けなさいよ。セッテも女の子なんだから。』

十分後、濡れたバリアジャケットが無事乾き、そうお礼を言うセッテに対し、ヴィオラとキャロルメモリがそう言うなか、

ガサガサッ!!

「「「「「「『『『『!?』』』』」」」」」」

「………」

林から先程まで謎の変質者集団に追いかけ回されていたサグメが飛び出してくる。

「!?あの子ってまさか……」

「うわぁおwwwwwまさかの稀神サグメwwwww」

「………」

サグメを見て、美咲と零次がそう言うなか、サグメはノゾミ達に近づき、

つ『助けてください。』

と、書かれたスケッチブックを見せてくる。

「「「「「「『『『『え?』』』』」」」」」」

それを見て、ノゾミ達がそう言うのもつかの間、

「イーッ!!」
「イーッ!!」
「イーッ!!」

「「「「「「『『『『!?』』』』」」」」」」

林からサグメを追いかけてきた変質者集団が現れ、七人と四本を取り囲んだ。
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