とある世界、『月の都』・・・

「ヒャッハァーッ！！遂に来たぞ！！月の都ぉーっ！！ここでいっぱい暴れて、ご主人様に誉めてもらうんだぁーいっ！！！」

その頃、阿号とにとりが住んでいた『幻想卿』とも夜見の故郷である『妖怪の国』がある『幻想卿』とも『ゆっくり幻想卿』とも違う、これまた平行世界にある『幻想卿』の宇宙（そら）に浮かぶ月にある古くからある都、『月の都』にて、金髪のロングヘアーに赤がかった紫の瞳、ピエロの格好に妖精の羽を生やした十二歳くらいの少女がそう言いながらばか騒ぎしていた。

「………」

そんな少女の前に同年代くらいの銀髪のショートカットをハーフアップにし、赤い瞳(レイプ目)と片翼を持った少女が現れる。

「あれれ？なんで片翼の中二病がここにいるんだい？」

「………」

「ちょっ！？怒ってる！？怒ってるの！？ごめん！！謝るから無言で連れていこうとしないで！！うわあああぁぁぁっ！？ヘルプミー！！ご主人様あああぁぁぁーーーっ！！！」

金髪の少女、否、妖精はそう言いながら、銀髪の少女に首もとの襟を掴まれ、地上へと連れ戻されていく。

パァァァ・・・

「「！？」」

が、次の瞬間、二人の前に銀のオーロラが出現する。

「うわあああぁぁぁっ！？」

「！？！？！？」

次の瞬間、二人はそのオーロラに呑み込まれ、その世界から消えた。