光と闇を抱いた少女

ガラガラ・・・ッ!!

「ほぉ……なかなか良いな。『ナイトメア』の技術を吸収して開発したこのコワイナーの“力”は……」

「コワイナー・・・」

倒壊した建物を見ながらそう言う『Xマジンラー』からの刺客、ドラゴンゾディアーツの隣には白い仮面を着け、ロボットアームの先にクローが付いた巨大なガジェットⅢ型・・・コワイナー化したガジェット、ガジェットコワイナーがいた。

「なんだ。暴れ足りないのか?コワイナー。なら、盛大に暴れろ!!」

「コワイナー!!」

ドカァァァンッ!!

ドラゴンゾディアーツがそう命じた瞬間、ガジェットコワイナーはロボットアームで近くの建物に攻撃を仕掛ける。

ワーッ!!キャーッ!!

「はははははははっ!!イイぞ!!もっと暴れろ!!そして、人間共に恐怖を与えるのだ!!」

周囲の人々が逃げ惑うなか、ドラゴンゾディアーツは声高に嗤いながらそう言う。

「そこまでやで!!」

「あ?」

そんななか、みゆき達スマイルプリキュア組が駆けつける。

「!?」

「!?ジョーカーじゃない!?」

「あの怪物もアカンベェじゃないよ!?」

ガジェットコワイナーを見て、れいかが何故か固まるなか、なおとやよいがそう困惑の声を上げる。

「なんだ?貴様らは……」

「?れいか。どうしたクル?」

「え!?いや、なんでもありません……」

(何故かしら?アカンベェじゃないあの怪物……初めて見た気がしない……)

「いくよ!!皆!!」

ガジェットコワイナーに感じた既視感にれいかがそう思いながら首を傾げるなか、みゆきはそう言いながらスマイルパクトとキュアデコルを取り出す。

後の四人も続けて、スマイルパクトとキュアデコルを取り出す。

『レディー!』

「「「「「プリキュア、スマイルチャージ!!」」」」」

『ゴー!ゴーゴー!レッツゴー!』

『ハッピー!!』

『サニー!!』

『ピース!!』

『マーチ!!』

『ビューティ!!』

パキィィィンッ×5!!

「キラキラ輝く未来の光!キュアハッピー!!」

「太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!!」

「ピカピカぴかりんじゃんけんポン!キュアピース!!」

「勇気リンリン直球勝負!キュアマーチ!!」

「しんしんと降り積もる清き心!キュアビューティ!!」

「「「「「五つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!!」」」」」

次の瞬間、みゆき達五人はスマイルプリキュアに変身する。

「ほぉ……貴様らがリベンジャー様やジョーカーが言っていたスマイルプリキュアか……面白い。やれ!!コワイナー!!」

「コワイナー!!」

ズオオオォォォーーーッ!!

ドラゴンゾディアーツがそう命じた瞬間、ガジェットコワイナーが二本のロボットアームで襲いかかってくる。

「「ッ!!」」

ガシィィィンッ!!

襲いかかってくるガジェットコワイナーのロボットアームをマーチとビューティが受け止める。

「「「はあああぁぁぁーーーっ!!」」」

ドカァァァンッ!!

「コワイナー!?」

その隙に飛び上がったハッピー、サニー、ピースの三人が飛び蹴りを食らわせ、ガジェットコワイナーを蹴り飛ばす。

「よし!!このまま一気に」

「いけるかな?」

「え?」

「ふんっ!!」

ドカァァァンッ!!

ハッピーの言葉の最中、いつの間にか背後にいたドラゴンゾディアーツがそう言いながら右腕で裏拳を放ち、殴り飛ばす。

「きゃあああぁぁぁーーーっ!?」

「ハッピー!!」

「コワイナー!!」

「!?」

ズガァァァンッ!!

今度はガジェットコワイナーがサニーに目からビームを食らわせ、吹き飛ばす。

「あぁ……っ!?」

「サニー!!」

「どうした?もう終わりか?」

「くっ……まだまだ!!いくよ!!ピース!!ビューティ!!」

「「うん(はい)!!」」

そうしてビューティはドラゴンゾディアーツに、ピースとマーチはガジェットコワイナーに向かっていった。
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