光と闇を抱いた少女

ビャッコの森・・・

「ビースパイダー……何処かなぁ……」

その頃、ギルドで討伐依頼を受けたヴェルザは討伐対象である魔物、ビースパイダーを探しながらビャッコの森の中を歩いていた。

「いやあああぁぁぁーーーっ!!?」

「!?」

そんななか、何処からかそう言う少女の悲鳴が聞こえてくる。

「……こっちかな……」

ヴェルザはそう言いながら悲鳴が聞こえた方へと向かっていった。





「キュオオオォォォーーーッ!!」

「いやあああぁぁぁーーーっ!?こっち、来ないでえええぇぇぇーーーっ!!!」

黄色いうさぎリボンをした緑髪の少女がそう言いながら、巨大なクモにハチの翅と尻尾が付いた魔物・・・ヴェルザの討伐依頼対象であるビースパイダーから全速力のダッシュで逃げていた。

「もう!!なんかジョーカーが復活してるわ、そのジョーカーにオーロラみたいなもんで飛ばされるわ、れいかやみゆき達とはぐれるわ!!何なのよ!?ここはあああぁぁぁーーーっ!!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

「「!?」」

少女がそう言いながら走るなか、何処からか二十弾の“エアロバレット”が放たれ、ビースパイダーの翅を撃ち抜く。

「え!?」

「キュオオオォォォーーーッ!?」

ズサアアアァァァンッ!!

何処からか放たれた二十弾の“エアロバレット”に少女がそう困惑の声を上げるなか、翅を撃ち抜かれたビースパイダーはそう言いながら地面に墜ちる。

(そこの人。死にたくなかったら伏せて。)

「え!?」

(早く!!)

「は、はい!!」

続いて頭の中に聞こえてきた少女の声に対し、少女はそう返事しながら伏せる。

「“ホーリーレーザー”。」

「「!?」」

ズドオオオォォォンッ!!

次の瞬間、何処からかそう言う少女の声と共に光の中級魔法、“ホーリーレーザー”が放たれ、ビースパイダーの頭を撃ち抜く。

「キュオオオォォォーーーッ!?」

ズシィィィンッ!!

撃ち抜かれたビースパイダーはそう断末魔の叫びを上げながら絶命する。

「大丈夫?」

「!?」

次の瞬間、シューティングフォームのホーリートライデントを持ったヴェルザがそう言いながら現れた。

※ホーリートライデントのシューティングフォームの見た目については『魔法○高校の劣○生』のスピードシューティングのCADをイメージしてください。By作者
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