光と闇を抱いた少女

『ウェズペリア』、『ホワヘル氷山』・・・

「相変わらず凄い雪だねぇ~。ここは。」

津々と雪が降り積もるなか、私はそう言いながら歩いていく。

あ。どーも。ノゾミ・ナカムラです。

私は依頼で今、一年中氷に覆われ、雪が降り積もる不思議な山、『ホワヘル氷山』にしか生息していない貴重な花、『白雪華スノーホワイトフラワー』を採取しに訪れています。

因みに白雪華は『完全回復薬フルポーション』の原料にもなります。はい。

って私はまた誰に説明してるんだろう?

「あ。白雪華見っけ。」

私がそう思いながら首を傾げるなか、幹も葉も蒼い木、これまたホワヘル氷山にしか生息していない木、『蒼樹ブルーウッド』の下で群生している葉も花弁も茎も綺麗な白い花、白雪華を見つける。

採取するのは二、三輪くらいで良いかな。

ドサッ!!

「ん?」

そう思いながら採取するなか、何かが倒れた音が聞こえる。

「!?」

「………」

見ると、いつの間にか青い姫カットのロングヘアーの少女が倒れていた。

「ちょっと!!大丈夫!?」

私は慌てながら、そう言いながら少女に駆け寄り、声をかける。

「………」

「……息はある。ケガもしていないし、気を失ってるだけみたいだね。」

とはいえ、このまま放っとく訳にはいかない。

「とりあえずギルドまで運ばないと……」

私はそう言いながら採取した白雪華を“BOX”に仕舞い、着ていた黒ローブを少女に羽織らせる。

私?私は今、『メイキングシスターズ』の皆さんの協力の元、デバイスにもなったサクラで装着したバリアジャケット(オールシーズン対応)姿なので、ローブが無くても大丈夫です。はい。

って私はまた誰に説明してるだろう?

「まぁいっか……よっこいしょっと……」

私はそう言いながら少女を背負い、ホワヘル氷山を下山した。まる?
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