皆で楽しい運動会☆

ガキィンッ!!ガキィンッ!!

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

セッテのブーメランブレードとシノブの烈風が上空で何度もぶつかり合うなか、ノゾミは相手の氷柱を倒そうと二丁流のサクラから連射で大量の“アイスバレット”を放つ。

が、魔法の扱いが余程上手いのか、エツコの“ホーリーサンクテュアリ”が全て、防ぎきる。

「“スパイラルガスト”!!」

「!?」

ズガァァァンッ!!

そんななか、シノブがそう言いながら、右掌から風のドリルのような突風を放ち、ノゾミ達の八本の氷柱の内、一本を倒す。

『おぉーっと!!ここでイチノク選手が放った風のドリルが赤組の氷柱を一本、倒したぁっ!!』

「くっ……向こうのペア、攻撃と防御のバランスが良いね……」

「……ノゾミ。私が大技で向こうの“ホーリーサンクテュアリ”と氷柱を倒すから、放つまでの時間稼ぎをお願い……」

そのことにミフユがそう言い、ノゾミが少し悔しそうにしながらそう言うなか、セッテが真剣な表情でそう言う。

「セッテ……了解!!」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!

対するノゾミはそう言いながら、今度はシノブが放つ烈風や魔法を重点的に狙って、“アイスバレット”を放つ。

その隙にセッテは大技を放とうと意識を集中させる。

(汝はこの後の競技も出場ではなかったか?セッテ。)

「!?」

そんななか、一体化したアンドロマリウスが頭の中でそうセッテに話しかける。

(アンドロマリウス……)

(ここで大技を放てば勝てるだろうが、魔力を消耗してしまえば次の競技、勝てぬかもしれんぞ。)

(でも……)

(とはいえ、このまま負けるのは我もしゃくだからな。ここで我の魔力を使え。)

(わかった。)

そうしてセッテはアンドロマリウスの魔力を解放し、詠唱を始める。

「八つの頭を持つ黒き竜よ。我が魔力を糧とし、黒き雷を纏いてここに顕現せよ……“八頭黒雷竜ヤマタノドラゴン”!!!」

ズガァァァンッ!!

セッテがそう詠唱した瞬間、『ソレ』は現れた。
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