いざ!魔武器生成と使い魔召喚へ!!

「……ミオ。何やってるの?」

『見ての通りですよ。お嬢様。』

とりあえずそう尋ねる私に対し、ミオは普通にそう答える。

っていやいや。

「もう一人の馬鹿の魂はどうしたのさ?」

『ご安心を。お嬢様。きちんと刈り取って、直通で『冥界』に送ってから記録しています。』

「……あっそう……で?なんで私とこの屑野郎の戦い(という名の一方的な虐殺)の様子を撮影してるの?」

『彩夏殿から事前に今日、もし、禁忌召喚絡みでお嬢様が戦うことになったら、その勇姿を記録するよう、命じられておりましたので。』

「……あっそう……」

「ノゾミ。こちらは無事に終わらせたぞ。」

私とミオがそう話をするなか、阿号がそう言いながら戻ってくる。

その背後にはぼろ雑巾みたいになったビッチ神トリオが阿号の背中から出た、先がクナイのように尖った黒い触手に巻き付かれる形で浮いていた。

「あぁ、うん、ご苦労様。阿号。」

『?お嬢様。この男は?』

「あぁ、ミオ。この人は阿号。今日、契約した私の使い魔の一人よ。」

「『幻想卿』から召喚された人型魔導具の阿号だ。よろしく……ノゾミはこの死神と知り合いなのか?」

ミオにそう自己紹介した後、阿号はそう尋ねてくる。

「あぁ、阿号。知り合いも何もこの死神はミオといって彩夏さん、お父さんの友達の使い魔だよ。」

『はじめまして。彩夏殿の使い魔のミオと申す。』

対する私はそうミオを紹介し、ミオもそう自己紹介する。

「なんでだよおおおぉぉぉーーーっ!!!」

「『!?』」

げ。あの屑野郎、復活しやがった。

復活した屑野郎は“氷鷹”達を吹き飛ばし、周囲の聖属性の魔力を吸収し始める。

「……ノゾミ……」

「……なに?」

「実は戦う前ににとりと一緒に読んでいたあの本に今、起きているこの現象のことについて、書いてあったのだが………」

阿号はそう言いながら、屑野郎の方を見る。

「……あの現象は『覚醒』と呼ばれているらしい。」
33/37ページ
スキ