夜天の王と二人の帝王

街中・・・

街中ではシグナム達、ヴォルケンリッターの四人が未だに抱きしめ合うはやてと佳奈多の邪魔をさせないよう、次から次へと襲いかかってくるBOWを殲滅していた。

「「「「!?」」」」

そんななか、得体の知れない殺気を感じた四人はすぐさまBOW達から距離を取りながら、はやてと佳奈多の近くまで移動する。

尚、気絶したリィンはシャマルが回収しているので悪しからず。

ズバアアアァァァンッ!!

『グオオオォォォーーーッ!?』

その直後、巨大な黒炎の斬撃が放たれ、邪魔と言わんばかりにBOW達を斬り刻み、焼き尽くす。

「………」

次の瞬間、黒炎・・・楝獄の斬撃が放たれた方から闇梨紗が佳奈多と抱きしめ合うはやてを睨み付けながら現れる。

「!?あいつはまさか!!」

「前にリサさんが言っていた、闇に堕ちた『梨紗』さんか……」

「ッ……」ギュッ!!

闇梨紗を見ながらヴィータとシグナムがそう言うなか、はやては若干震えながらも佳奈多をしっかりと抱きしめ、闇梨紗を睨み返す。

「………」ピクッ!!

そんなはやての姿を見て、闇梨紗の眉間が微かに動く。

「この人は私の大切なお母さんや……あなたの世界の佳奈多さんやない!!!」

「知ってるわよ。そんなこと。でも……だからこそ、佳奈多さんと親子になったあなたが許せないのよ!!!」

ズバァァァンッ!!

闇梨紗はそう言いながら蝶炎を振るい、楝獄の斬撃をはやてに向けて、放つ。

ビュンッ!!ズガァァァンッ!!

『!?』

が、その瞬間、何処からか、空色の光が飛んできて、闇梨紗の楝獄を防ぐ。

「あなたの相手は私じゃなかったっけ?闇に堕ちた『私』……」

「!?リサさん!!」

次の瞬間、光の中からリサがそう言いながら現れる。

「ッ……思ってたよりも早く『メインディッシュ』が来たようね。でも……今はまだいらないわ!!!」

「!?」

闇梨紗はそう言いながら素早いスピードでリサの横を駆け抜け、蝶炎ではやてに斬りかかる。

「させないわよ。」

ガキィィィンッ!!

が、すぐさまはやての前に移動したリサがそう言いながら、ユキと武蔵がフルダイブしたホワイトユニコーンで受け止める。

「ちっ!!」

「はやてを殺りたいなら……」

「ボク達を倒していくことだね!!」

思わず舌打ちする闇梨紗に対し、リサと梨奈はそう言う。

「望むところ!!」

対する闇梨紗はそう言いながら飛び上がり、リサも飛翔する。

ガキィィィンッ!!

次の瞬間、リサのホワイトユニコーンとセツと闇梨紗の蝶炎がぶつかり合った。
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