『お嬢様……』

「お仕事の邪魔してごめんね。ミオ。あの馬鹿は私が相手するから、あなたはお仕事を続けて。」

『……ありがとうございます。』

「な、ナカムラさん……どうして……」

勇者(屑)を吹き飛ばした後、ミオとそう話をする私に対し、勇者(屑)は困惑しながらそう言ってくる。

「……この前の禁忌召喚に関する授業、ちゃんと聞いてなかったの？ミオ……死神がしていることはこの世界のためにやっていること……それを邪魔してあんた、この国を滅ぼす気……？」

対する私はサクラを軽く肩にかけながら、侮蔑の視線を向けながらそう言う。

「そ、そうか！！死神！！おまえがナカムラさんを洗脳してるんだな！！か弱い女の子を洗脳して卑怯だぞ！！」

「はぁ……」

が、勇者(屑)は見当違いも甚だしいことを言ってきた。

うん。わかってた……わかってたよ。こいつが人の話をちゃんと聞かないご都合主義の屑野郎だってことは……

「ナカムラさんを助けるために、皆！！力を貸して！！」

私がそう思いながら呆れるなか、勇者(屑)は自分の使い魔である光、闇、創造の属性神を召喚してきた。