夢羽の部屋・・・

「………」

以前、自ら投与したGウイルスの恩恵によってフェイトよりも先に回復し、起き上がった夢羽は今、自分のパソコンと向き合っている。

『マスター。』

『休まなくて大丈夫なのか？』

「うん。今の私の身体は丈夫で回復力が高いから大丈夫。」

アイとポセイドンにそう返事しながら、夢羽はパソコン画面に目を通す。

画面に映るはリサのユキのアーマードを参考にして考案したものの負担が大きい可能性があることから開発は断念していた、黒狼牙のアーマードの設計図。

「Gウイルスと適合した今の私の身体なら理論上、この装備の負担に耐えられる筈……アルケーガルムを手に入れたウェスカーに勝つためにも完成させないと……」

真剣な表情でそう言いながら、夢羽が見つめる設計図にはこう書かれていた。

『GR装備、『黒天牙狼』』と・・・