「なっ！？死神が僕の聖属性の魔法を……っ！？」

『貴様ごときの魔法に臆する私ではない。』

“シャインバレット”を斬り裂かれたことにそう困惑の声を上げる勇者(屑)に対し、ミオはそう言いながら烈風丸を構え直す。

死神は本来、聖属性の魔力が弱点で触れることもできないんだけど、ミオの烈風丸は私が産まれる２２年前、彩夏さんがミオに造ってあげたもので聖属性の魔力を無効化させる力を持っている。だから、ミオは聖属性に臆することなく立ち向かえるという訳。って私はまた誰に説明してるんだろう？

「だったら！」ﾊﾞｯ!!

私がそう思いながら首を傾げるなか、勇者(屑)はそう言いながら右手を掲げる。

「きて！エクスカリバー！！」

パァァァ……パキィィィンッ！！

勇者(屑)がそう言った瞬間、眩い光と共に装飾がやけに豪華な黄金の剣……勇者(屑)の魔武器であるエクスカリバーが握られる。

……本物の聖剣であるサクヤに喧嘩売ってるのかな……

「ねぇ。ノゾミ。」

「私達はどうすれば良いのだ？」

私がそう思っているなか、にとりと阿号がそう尋ねてきた。まる？