今度は臨界神と縁魔神が来ました

バソーVSトーレ・・・

「「はぁ……はぁ……」」

バソーとダークデルタに変身したトーレは今、ほぼ互角の戦いを繰り広げていた。

「強いな……流石は『縁魔神』ということか……」

「いやいや。あなたも結構強いですよ……少なくとも、僕が前に戦った転生者よりも全然強いです……」

肩で息をしながらそう言うトーレに対し、バソーはそう言って賞賛する。

「でも、わかりません……何故、あなたはこの組織に所属し、手を貸しているんですか?」

「………」

「あなたからは今、白銀さんやセッテさんが戦っている、幹部のリベンジャーや勇者(屑)のような“悪意”が感じられません……感じられるのは憤り」

(悪いが、ここから先は“念話”で構わないか?)

「!?」

そう言うバソーの言葉の最中、トーレからそう言う“念話”が入ってくる。

(……どうやら複雑な事情を抱えているようですね……)

(おまえの言う通り、私は、いや、私、ウーノ、ドクターの三人は組織に心から忠誠などしていない。組織が危険な存在だということも認識している……)

ドカカカカカカカカカカカカカカカッ!!

バソーとトーレは“念話”でそう言葉を交わしながら拳を交える。

(だったら何故、抜けようとせず、“力”を貸すんですか?)

(こういった組織を抜けるというのはそう簡単にできることじゃない……抜けるにもそれなりの準備がいる……)

(……今はその準備中ということですか……)

(そういうことだ……)

「だから!!こちらも手を弛める訳にもいかん!!トランザム!!」ジャキンッ!!

バチバチッ!!カァァァ・・・

バソーと“念話”でそう言葉を交わしながら、トーレはそう言いながら、両手首から以前よりも強化した固有武装、インパルスブレードを出現させ、紫の雷を纏わせ、自身は赤く発光させる。

「……わかりました。では、僕はその『覚悟』に全力で当たるのみです……!!」

対するバソーはそう言いながら自身が所有する『魔剣 レヴァレンス』を取り出し、構える。

「「………」」

互いに睨み合った次の瞬間、

ガキィィィンッ!!

バソーとトーレは同時に駆け出し、ぶつかり合った。
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