今度は臨界神と縁魔神が来ました

和也達と覇道達が戦闘を始めた頃、ラミもまた、街中に出現した神機兵を殲滅に向かい、駆ける。

パァァァ・・・

「!?」

が、そんなラミの前に銀のオーロラが現れ、ラミは一旦足を止める。

「久しぶりですね。ラミ。」

「迎えに来たぜぇ。」

「!?ミライ!?ノラ!?」

次の瞬間、オーロラからそう言いながら現れる紫のロングヘアーの少女と灰色のショートヘアの少女・・・勇者(屑)と同様、『Xマジンラー』に回収されていたお姫様ビッチ、ミライ・マクラと男勝りビッチ、ノラ・キャトリの二人を見て、ラミはそう困惑の声を上げる。

「ッ……二人とも、やっぱり『Xマジンラー』に……」

「えぇ。私達はあなたと同じように『Xマジンラー』に選ばれ、“力”を手に入れました……」

「ノゾミ・ナカムラや私達を捨てた学園、国、全部に復讐する“力”を!!」

真剣な表情でそう言うラミに対し、二人はそう言いながら姿を変貌させる。

結果、ミライは紫の蛾のような翅を持ち、目は赤く、顔や両手首、首回りは白い毛で覆われ、頭には銀の王冠のようなものを乗せ、それ以外は黒い怪人、クイーンモスに、ノラは目は黄色く、全身が灰色の毛で覆われ、鋭い牙や爪を持った猫のような怪人、バーサークキャッツに変身する。

「!?ガイアメモリもゾディアーツスィッチもなしで怪人の姿に……あなた達、まさか!?」

「言っただろう?“力”を手に入れたって……」

「加頭さんに渡されたゾディアーツスィッチで変身したあなたと違って、私達は『Xマジンラー』の改造手術を受けて“力”を得たんです……」

『Xマジンラー』製のオリジナル怪人、クイーンモスとバーサークキャッツに変身したミライとノラを見て、そう困惑の声を上げるラミに対し、バーサークキャッツとクイーンモスは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

「二人とも、人間であることを捨てるなんて……」

「まぁ、最初はさすがに抵抗はあったが、“力”が馴染んだ今は凄く気分が良い……」

「さぁ、ラミ……あなたも一緒に“力”を得ましょう……」

自分達を見ながらそう言うラミにバーサークキャッツが恍惚とした表情でそう言うなか、クイーンモスはそう言って勧誘する。

「ッ……『Xマジンラー』に唆されたあの時の私ならあなた達と一緒の道を進んだかもしれない……けど、ヴィヴィオ先生の真意を知った今の私はもう、その手を取ることはできない!!」

が、ラミはその手を取ろうとはしなかった。

「身も心も闇に堕ちたあなた達がヴィヴィオ先生や皆に危害を加えるのなら、私はあなた達を止める!!それがあなた達の友達として私がすべきこと……愚かで我が儘でバカだった私を止めて、許して、受け入れてくれた皆に対する私の『償い』だ!!!」バッ!!

ラミはそう言いながらカードデッキを取り出し、前に突き出す。

パァァァ・・・ガチャンッ!!

するとライダーベルトが出現し、装着される。

「変身!!」

パキィィィンッ!!

次の瞬間、ラミは九龍に変身する。

「ちっ!!交渉は決裂か……」

「仕方ありませんね。では、力づくで連れていかせてもらいます。」

対するバーサークキャッツとクイーンモスはそう言いながら向かってくる。

こうしてラミVSクイーンモス&バーサークキャッツの戦いが始まった。
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