「美咲さんはマミゾウさんと親しいんですか？」

「親しいも何も私は今、マミゾウさんの店で居候させてもらってるのよ。」

「なるほど………」

「お。ノゾミちゃん。セッテちゃん。美咲ちゃん。お帰り。」

マミゾウさんと別れた後、バソー君と美咲ちゃんがそう話をするなか、ギルドの前で掃除していた茶髪の中年の男性・・・ヴィオラちゃんとエレンちゃんと同様、『伊邪那美』によってトリップ転生したヴィオラちゃんのお父さん、サルトラ・ダンテライさんが笑顔でそう話しかけてくる。

「ただいま。サルトラさん。」

「「ただいま。」」

「ん？見かけない子達がいるみたいだが？」

「あぁ、この子達はカクカクシカジカーーー」

「なるほどなぁ……はじめまして。私はサルトラ・ダンテライ。娘や君達と違って魔法使いではないが、このギルドで従業員として働いている。よろしくな。」

「こちらこそ、よろしくお願いしま」

グゥ～～～

私の説明を聞いた後、そう自己紹介するサルトラさんにバソー君がそう挨拶しようとした瞬間、そういう音が聞こえてくる。

「ピィ・・・？」

「……そういやこっちに来てからまだ何も食ってなかったな……」

音の発生源はベスタートとラース君。

ベスタートは自分のお腹の音で目が覚め、ラース君は何故か死んだ魚のような目をしながらそう言う。

・・・なんでそんな目になるの？

「ちょうどお昼だし、ここで一緒に食べようか。」

「だね。」

そんなラース君に首を傾げながらも私はそう言い、セッテもそう賛同する。

「良いんですか？僕達、この世界のお金が……」

「良いの良いの。」

「美咲はともかく私達はまだお礼してないんだから。」

首を傾げながらそう尋ねてくるバソー君に対し、私とセッテはそう言いながら扉を開け、ラース君達と一緒に中に入る。

「お。ノゾミ。セッテ。美咲。お帰り。」

すると、受付をしていたデネブがそう言ってくる。

「今度はデネブかよ！？」

「デネブさん。これ、依頼達成の証拠のバイオレットワイバーンの双翼。」

デネブを見ながらラース君がそう言うなか、美咲ちゃんはそう言いながら回収したバイオレットワイバーンの双翼をデネブの前に置く。

「うむ。確認した……報酬の600万Gの割り振りはどうする？」

バイオレットワイバーンの双翼を確認した後、デネブは首を傾げながらそう尋ねてくる。

「三人で均等にで良いわよね？」

「「うん。」」

「わかった。じゃあ、三人ともギルドカードを渡してくれ。それぞれの口座に200万Gずつ振り込むから。」

「あ。デネブ。ついでにお昼もここで食べようと思うんだけど……」

「後ろにいる子達も一緒か？」

「うん。」

ラース君達を見ながら、首を傾げながらそう尋ねてくるデネブに対し、私は首を縦に振りながらそう言う。

「わかった。じゃあ、ミニゼロノスコンビ。空いているテーブルに案内してあげてくれ。」

「「みー！！」」

対するデネブがそう言った瞬間、近くにいた可愛くデフォルメされた小さなゼロノス・アルタイルフォームとベガフォーム・・・以前、月詠さんから贈られてきたミニゼロノスコンビは元気良くそう返事しながら、浮游しながら空いているテーブルに案内してくれる。

「あの……あの小さいのは……？」

「前に月詠さんから贈られてきた『ミニマムな平成仮面ライダー』、ミニライダーのミニゼロノスコンビだよ。」

「他にもミニエターナルとミニポセイドンもいるぞ。ここにはいないけど。」

「もう……何も言うまい……」

首を傾げながらそう尋ねてくるバソー君に私とセッテがそう説明するなか、ラース君は遠い目をしながらそう言う。

因みにミニゼロノスコンビとミニエターナル、ミニポセイドンの四人はこっちに来てから何故か「みー、みー。」と鳴き出したので悪しからず。

って私はまた誰に説明してるんだろう？