今度は臨界神と縁魔神が来ました

『ウェズペリア』、ノーズワルド(クソジジイ)の部屋・・・

「失礼するぞい。」

つい先程までラース達に電話でヴァンディルドや『Xマジンラー』のことを伝えていた古代ローマ時代のような服に筋肉ムキムキで髭を生やした、金髪のアフロに青い瞳の老人、ガラルがそう言いながら『ウェズペリア』の世界神、ノーズワルドの部屋に入ってくる。

「あれ?師匠?これまた急にどうしたんですか?」

対するノーズワルドは首を傾げながらそう尋ねる。

因みにノーズワルドがガラルを『師匠』と呼ぶのはガラルが昔、『ウェズペリア』の世界神をしていたことがあり、またノーズワルドも当時、神様見習いとしてガラルの下に就いていた弟子だからである。

「実はの。ちょっと厄介なことが……カクカクシカジカ。」

「ウマウママルマルと……わかりました。ラース君達が『ウェズペリア』に渡ることを許可します。」

「すまぬのぉ。美咲さんの件で世話になったばかりなのに……」

「いえいえ。儂に後任を任せてくれた師匠の頼みですから……あ。ポチッとな。」

ポチッ!!

ノーズワルドはそう言いながら、手近にあったスィッチを押した。

場面は戻って、『エルラルド』、ラース宅・・・

クパァ

「あ。開いたみたいだね。」

「月っちゃん(月詠のこと)達の所へ行く時は穴だったが、今度はスキマか………」

Prrr・・・Prrr・・・

ガラルから『Xマジンラー』に関する説明を受けてから十分後、自分達の前に出現したスキマを見ながら、バソーとラースはそう言うなか、再びラースのスマホが鳴り響く。

ピッ!!

「もっしぃー?」

『もしもし。豪堕君。今、『ウェズペリア』の世界神に頼んで『道』を開いてもらったぞい。』

「うい。りょーかーい。」

ブツンッ!!

「じゃあ、行くメンバーはこの前の武器集めの時と同じで良いか?」

「僕は構わないよ。」

「私もです。」

「ピィッ♪」

「桔梗お姉ちゃんと涼華に会うの楽しみ!!」

「あ。金華。『ウェズペリア』には最近、新しく生まれた弟もいるってこの前、お母さんが言ってたよ。」

ガラルとの通話を切った後、そう確認してくるラースに対し、バソーと黒のロングヘアーに黒寄りの紺の瞳の女の子、ミトクと仔犬サイズの白みがかった灰色のドラゴン、ベスタートがそう了承するなか、月詠に生み出された魔武器擬き一族の二人で桔梗の弟で涼華と紫蓮の兄に当たる双子の魔法銃、金華と銀華はそう言う。

因みに金華は一本の緩やかな三つ編みの金髪を左耳の下から前へ垂らし、瞳は紅、黒に金の桜模様が入った着物、銀華はポニーテールだが、毛先から二つに分けて結った銀髪に瞳は蒼、白に銀の桜模様が入った着物を着ていて、銀華の方が兄、金華の方が弟である。

「それじゃあ行くぞ!!(一人は違うが)野郎共!!」

「「「「おぉーっ!!」」」」

「ピィィィーーーッ!!」

そうしてラース達はスキマへと入っていった。
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