今度は臨界神と縁魔神が来ました

異世界、『エルラルド』、『レディアガーデン王国』・・・

「ねぇ。ラース。一つ聞きたいことがあるんだけど……」

異世界、『エルラルド』の『レディアガーデン王国』にあるとある旅館の裏にある家の一室にて、短い銀髪に金眼の少年が自分とよく似た顔立ちの、長い白髪に蒼眼の少年にそう話しかける。

「なんだ?バソ兄。」

対する少年、ラースは首を傾げながら少年、バソーに聞き返す。

因みに二人の顔立ちが似ているのは二人が双子だからである。

「この前、ミトクと金華、銀華、ベスと一緒に武器集めをして結果、二つの聖神器と三つの魔神器を手に入れたでしょ?」

「あぁ、それに俺達が元から所持していた聖剣、聖槍、聖刃、魔剣を入れて聖神器は五つ全てコンプリート、魔神器も残り一つになったな。」

「……その残り一つの魔神器って何処にあるの?」

未だに入手できていない残り一つの魔神器の行方について、バソーは首を傾げながらそう尋ねる。

「あぁ、それについては今、知り合いの神様に調べてもらって」

Prrr・・・Prrr・・・

そんななか、ラースのスマホが鳴り響く。

「っと電話……噂をすれば……」

ピッ!!

「もっしぃー?」

『もしもし。豪堕君。今、大丈夫かの?』

ラースがそう言いながら電話に出ると、転生者であるラースを転生させた張本人である『天界神 ガラル』は電話越しにそう尋ねる。

因みにラースの生前の名は『黒波豪堕』である。

「アフロ神。良いところに……残り一つの魔神器の在処がわかったのか?」

『そのことなんじゃが、ちょっと厄介なことになってしまっての……』

「?」

『先ず、残り一つの魔神器、『魔槌 ヴァンディルド』は今、豪堕君達がいる世界にはない。』

「はい!?」

『どうやら例の“歪み”によって異次元にある異世界、『ウェズペリア』に飛ばされてしまったらしい。』

「マジかwww最後の魔神器、異世界に逝っちゃってたwww」

『それだけならまだ良いんじゃがの。ヴァンディルドがある組織に回収されてしまった……』

「?ある組織?」

ガラルが言った『ある組織』という単語にラースは首を傾げる。

『『Xマジンラー』……全次元世界の支配を目論む怪人達の組織じゃ……』

そんなラースに対し、ガラルは真剣な声色でそう言った。
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