半妖と女神と歌姫

噴水前広場、マサヒロVSジンガ・・・

ガキキキキキキキキキキキキキキキィンッ!!

「ハハハハハッ!!なるほど!!なかなか良い腕してるなぁ!!」

「くっ……」

嗤いながら振るってくるジンガの剣撃を鎧を装着したマサヒロはキバでなんとか捌いていく。

(くっ……月詠や一翔から話は聞いていたが、こいつは確かに強いな……)

「ククク……」

ボォォォッ!!

仮面の舌で顔を歪ませながら、そう思いながら斬り結ぶなか、ジンガは不敵に嗤いながら、距離を取りながら魔戒剣に漆黒の烈火炎装を纏わせる。

「はぁっ!!」

ズバァァァンッ!!

次の瞬間、ジンガはそう言いながら以前、一翔との戦いで使用した黒い炎の斬撃を放ってくる。

「ッ!!」

ボォォォッ!!

対するマサヒロも自身の権能である白い炎・・・軻遇突智(かぐつち)の炎をキバに纏わせ、斬撃を放とうとする。

「ククク……」

「!?」

が、謎の重圧がマサヒロを襲うと同時にキバに纏わせた炎が消失する。

「くっ!!」

ズドォォォンッ!!

ズガァァァンッ!!

キバに纏わせた軻遇突智の炎が消えたことにマサヒロは驚愕しながらもすぐさま上級魔法並の魔力を込めた“フレイムアロー”を放ち、ジンガの斬撃と相殺させる。

(この重圧は……まさか!?)

ヴゥンッ!!

「どうした?軻遇突智の炎が消えたのがそんなに驚いたか?」

「!?」

「おらぁぁぁっ!!」

ドカァァァンッ!!

軻遇突智の炎が消えると同時に襲ってきた重圧にそう思いながら困惑するマサヒロに対し、左側に出現したゲートから飛び出してジンガがそう言いながら思いきり蹴り飛ばす。

「ぐっ!?」

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

蹴り飛ばされ、そう苦痛の声を上げながら吹き飛んでいくマサヒロに対し、ジンガはそう言いながら、追い討ちをかけようと斬りかかってくる。

「くっ!!」

ガキィィィンッ!!

対するマサヒロはそう言いながら、キバでなんとか受け止める。

「くっ……てめぇ、まさか……!?」ガキキ…

「あぁ、言っておくが、俺は『断片』化してないぜ。『領域』は『運命の断片達』から派遣された転生者が王国全体に展開したものだ。」ガキキ…

鍔迫り合いをしながらそう言うマサヒロに対し、ジンガは不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

「!?まさか、運命神と手を組んだのか!?」

「あぁ、おまえらを殺すためにな!!」

「!?」

ガキィィィンッ!!

ジンガはそう言いながら鍔迫り合いをしていたキバを弾き上げ、

ズバァァァンッ!!

魔戒剣で一閃して吹き飛ばした。
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