堕ちた神のダンジョン

『やったみたいだな。リヒテル。』

『そうだな。蒼牙閣下。』

『じゃあ、俺達は元の世界に帰る。』

『また何かあったら呼んでね。』

魔物を無事に倒した後、リヒテルさんと蒼牙さんがそう話をするなか、ヒナタさんとリサさんはそう言いながら自分達の世界に帰っていく。

あ。どうも。視点は作者から変わって今は私、ノゾミ・ナカムラです。はい。

って私はまた誰に説明してるんだろう?

『それでは私と蒼牙閣下は支部に戻る。』

『ノゾミ。セッテ。デュア。また後でな。』

私がそう思いながら首を傾げるなか、リヒテルさんと蒼牙さんもそう言いながら支部の方へと戻っていく。

その後、私とセッテはピースセラフとデュアから降りて、ピースセラフを支部の方に送還し、人間態に戻ったデュアと一緒に紫蓮達と合流してから気絶したルパンさんを連れて、ギルドへと帰った。まる。





「……ルパンと『スサノオ』は倒されちまったか……使えねぇな……」

ノゾミ達とルパンと魔物、スサノオの戦いを影から観ていたガミジンはため息混じりにそう言う。

「とりあえず遺跡ダンジョンに配置されていた魔導機兵のデータとスサノオの闇の残骸を回収できたが、俺らの異世界への勢力拡大はあまり順調とは言えねぇな……こりゃあ、『運命神』の“力”の影響を受け付けていないあの組織と組んだ方が良いかもな……」

ガミジンはそう言いながら、陽炎のようにその場から消えた。
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