堕ちた神のダンジョン

イシイニ洞窟内・・・

「へぇ……この洞窟、中はダンジョンになってんだな。」

「テンプレだと罠とかがあるかもしれないから気をつけろよ。」

「罠……というと前の世界でのエレンちゃん家みたいなものかな?」

「う~ん……どうだろ(カチッ!!)……カチッ?」

洞窟の中に入った後、上からデュア、マコト、ヴィオラ、エレンがそう言うなか、何らかのスィッチが押されたような音が聞こえてくる。

「………」

振り向いてみると、セッテが岩の壁にあったスィッチを押していた。

ドドドドド・・・

そして、同時に聞こえてくる何かが流れてくるような音・・・

「エレンちゃん。なんか嫌な予感がするんだけど……」

「うん。なんか嫌な予感がするね……」

そう話をするヴィオラとエレンを始めとする、その場にいた六人は音が聞こえてくる方を見る。

ドドドドド・・・ッ!!

すると次の瞬間、濁流が自分達に向かって流れてきた。

「「「「「「うわあああぁぁぁーーーっ!!?」」」」」」

「おいぃぃっ!!なんでいきなり濁流なんだよ!?普通、丸い岩からだろ!?」

「っていうかマスターはなんでスィッチ押した!?」

「ごめん。欲望に負けた(´・ω・`)」

「あのセッテが顔文字を使えてるだと!?」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!?」

「大丈夫だよ!!セッテ!!多分、よくあることだと思うから!!」

「ノゾミちゃん!?よくあっちゃダメだと思うよ!?」

カチッ!!グォンッ!!グォンッ!!

流れてくる濁流から逃げながら、上からマコト、デュア、セッテ、マコト(二回目)、エレン、ノゾミ、ヴィオラの順でそう言うなか、今度は左右から三日月状の大きな刃がランダムな動きで振り子のように襲いかかってくる。

「うおっ!?でかい刃が!?」

「っていうか今度は誰だ!?」

「ごめん……うっかり踏んじゃった……」

襲いかかってくる刃にデュアがそう言うなか、そう言うマコトに対し、ノゾミが申し訳なさそうに手を上げながらそう言う。

「おまえか!?この天然ボケコンビ!!」

「くっ!!マグネットパワーオン!!」

バチィィィンッ!!

そんなノゾミにマコトがそうツッコミを入れるなか、セッテはマグネットパワーで発生させた磁力で振り子刃の動きを止める。

「「「おぉ・・・っ!!」」」

「いや、まだ安心できねぇ!!後ろから濁流が来るぞ!!」

ドドドドド・・・ッ!!

そのことにヴィオラ、エレン、デュアの三人がそう言い、マコトがそう言うなか、後ろから濁流が向かってくる。

「濁流は任せて!!来て!!紅之茨!!」

・・・フッ・・・

そんななか、ノゾミがそう言った瞬間、ノゾミの近くに真ん中に金色の目玉があり、周りには茨が描かれた、真紅の表紙に辞書並みに分厚い本が浮遊する形で出現する。

「「「!?」」」

「地獄の業火よ。我が呼び掛けに応え、姿を現せ。眼前の敵を焼き尽くせ!!」

ゴオオオォォォーーーッ!!

出現した本・・・以前、月詠から貰った神器、紅之茨にマコト、ヴィオラ、エレンの三人が驚愕の表情を浮かべるなか、ノゾミがそう詠唱した瞬間、紅之茨のページが開き、中から地獄の業火が召喚され、濁流の方に向かっていく。

ジュウウウッ!!

結果、濁流は地獄の業火で一瞬にして蒸発した。
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