管理局とGと因縁と・・・

「ぐはっ!?」

(くっ……この動き……それにこの太刀筋は……!?)

「フッ!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

先程の一連の夢羽の動きにウェスカーが既視感を覚えるなか、夢羽は銃形態にした左手の黒狼牙で十数弾の“ダークバレット”を放つ。

「ちっ!!“ディバイド・ブレイク”!!」

ズバァァァンッ!!

対するウェスカーは舌打ちしながら、そう言いながらレプリカディバイダーで夢羽が放った“ダークバレット”を斬り伏せ、無力化する。

(この射撃精度は……まさか……)

「フッ!!」

「!?」

ズガァァァンッ!!

ウェスカーがそう思うなか、夢羽は黒狼牙で地面に“ダークバレット”を撃ち込み、土煙を起こす。

「ちっ!!」

ボッ!!

「!?」

ガキィィィンッ!!

土煙で視界が封じられたことにウェスカーが思わず舌打ちするなか、正面からディーペストハープーンが飛び出してきて、ウェスカーの手元からレプリカディバイダーを弾き飛ばす。

「“ホリゾンタルスクエア”!!」

「!?」

ズババババァァァンッ!!

その直後、いつの間にか背後に移動していた夢羽は剣形態にした黒狼牙でソードスキル、“ホリゾンタルスクエア”を放つ。

「!?かわされた!?」

が、ほぼ不意討ちに近い形で放った“ホリゾンタルスクエア”による四連撃の斬撃をウェスカーはまるで知っていたかのように紙一重で全てかわす。

「!?この剣技は……」

「くっ!!」

ズガァァァンッ!!

かわした後、夢羽が使った“ホリゾンタルスクエア”について、ウェスカーがそう呟くなか、夢羽はすぐさま銃形態にした黒狼牙で“ダークバースト”を放つ。

が、ウェスカーは能力でかわしながら、弾き飛ばされたレプリカディバイダーの所まで瞬間移動し、回収する。

「くっ!!」

夢羽もすぐさまディーペストハープーンを自分の手元まで操作して回収、黒狼牙を剣形態にして、二刀流にして構え、警戒する。

対するウェスカーは構えこそ解かないものの夢羽を興味深そうに見る。

「……面白いな。おまえ……」

「なに?」

「その剣捌きと射撃精度、戦い方、剣技……フフフ……」

「?」

「!?」

(まさか……気付かれた!?)

「おまえ……朝田唄乃の娘だな……?」

未だに倒れている佳奈多がそう思いながら動揺するなか、ウェスカーはそう言う。

「ッ!?」

「図星か……まさか、朝田唄乃の娘がここ、『ウェズペリア』にいたとは……どうやら俺は余程、朝田家と因縁があるようだ……」

ドンッ!!

ウェスカーはそう言いながら、夢羽に向かっていった。
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