管理局とGと因縁と・・・

別の通路・・・

パァァァ

その頃、地下研究施設内の別の通路で突如、緑の光が発生する。

「よし。無事に『ウェズペリア』に着いたな。サファイア。」

「そうだね。和也。」

次の瞬間、その光の中から一翔達の友人の一人で22年前の『人魔界大戦』で共に戦った、フェイトや佳奈多達が所属する『時空管理局』とは別の次元の『時空管理局』に所属している魔導師兼転生者である青年、古河和也と彼の生命体型リアクターである少女、サファイアの二人がそう話しながら現れる。

「ってあれ?ここは何処だ?」

「?何処かの研究施設の通路……かな?」

「レイ。何かわかるか?」

自分達が現在、いる地点について、和也は自身のインテリジェントデバイスであるレイにそう尋ねる。

『はい。和也さん。現在位置は異世界、『ウェズペリア』にある『アトラン王国』の南方にある『トゥアルの森』の中にある洋館の地下の研究施設の中の通路です。』

「?地下に作られた研究施設?なんでそんなもんがッ!!」

ズバァァァンッ!!

「グオオオォォォーーーッ!?」

レイからの報告に首を傾げながらそう言う最中、背後からの殺気を感じとった和也はすぐさまレイを起動させて、振り返りながら振りしきる。

すると、何かを斬り裂いたような手応えと獣の叫び声が聞こえてくる。

スゥ・・・

「グッ・・・」

ドサッ!!

次の瞬間、能力で姿を消し、侵入者である和也を背後から襲おうとしたファルファレルロが現れ、そのまま仰向けに倒れ、絶命する。

「!?」

「こいつはハンター……しかも擬態能力のあるファルファレルロか。なんでこんな奴が……」

『和也さん。どうやらここから数メートル先で戦闘が行われているようです。』

突然、自分達を襲撃してきたファルファレルロにサファイアが驚愕の表情を浮かべ、和也が首を傾げながらそう言うなか、レイがそう報告する。

「!?戦闘とはまた穏やかじゃねぇな。さっきのファルファレルロといい、この地下の研究施設といい、もしかしたら、例の歪みと関係しているのかもな……行くぞ!!サファイア!!」

「うん!!」

そんなレイからの報告を聞いて、和也はそう言いながらサファイアを連れて、レイが感知した戦闘行為が行われている方へと向かった。
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