管理局とGと因縁と・・・

「今の内にこの牢獄を出るぞ!!話の続きは移動しながらだ!!」

「わかった!!」

「ネフィーネさん!!こっちへ!!」

「えぇ……でも、その前に一つだけ良いかしら?」

「何ですか?」

「……娘を……ジィーナを助けてほしい……」

「……わかりました……」

そうして六体のファルファレルロの相手を鎧武達に任せ、フェイト達はネフィーネを連れて、牢獄から出て、駆け出した。

別の通路・・・

「ねぇ。ジィーナ。一つ、聞いても良いかしら?」

「なに?」

「さっき、あなたが言っていた『当時』って何時の話?」

ジィーナから母親の事情や狩斗についての説明を聞いた後、佳奈多は移動しながらもそうジィーナに尋ねる。

「……今から45年前……」

「あなた、見た感じ、12歳に見えるけど、ひょっとして」

「彼女はかつてのアンブレラでの実験の影響で肉体と精神が12歳のまま、止まっているのさ。強化人間に改造されたことで肉体の衰えがなくなったおまえと同じでな。」

「「「「「!?」」」」」

そんななか、三体のネメシスを引き連れたウェスカーがそう言いながら現れる。

「久しぶりだな。二木佳奈多。『時空管理局』に入局していたのは知っていたが、まさか、おまえがここにくるとはな。」

「ウェスカー!!」

「ネメシスが三体も……」

「しかも、ただのネメシスって訳でもなさそうですね。」

「「「グルルル・・・ッ!!」」」

冷静な表情でそう言うウェスカーに佳奈多が睨み付けながらそう言うなか、夢羽と竜牙は三体のネメシスを見ながらそう言う。

よく見ると、三体のネメシスは右手にアダマンチウムの実体剣を、左手にヴィヴラリウムを使った黒いバスターシールドを、両肩には黒いギガキャノンを装備していた。

「ネメシスだけじゃないわ。ウェスカーの装備も私が知ってるものとは大分異なってる。」

「フフフ……45年前、おまえや朝田唄乃達に倒されて、『Xマジンラー』の幹部として蘇った後、装備を新調したのさ。」

そう言うウェスカーの手には黒にワインレッドのラインの入ったレプリカディバイダー996とワインレッドに黒のラインが入った新型神機が握られている。

「さて、殺り合う前にそこにいるG-000をこちらに渡してくれないか?そいつは俺達にとっては大事なサンプルなんでな。」

「ッ………」

自分を見ながらそう言うウェスカーの言葉を聞いて、ジィーナは思わずビクッとなる。

「お断りよ。この子は私達が保護する。」

パキィィィンッ!!

そんなジィーナを見て、佳奈多はそう言いながら、待機状態の深緑色のブレスレットにしていた自身のG装備であるクシャトリヤを起動させて、装着する。

「行くよ……ポセイドン……」ガチャンッ!!

『あぁ……』

「変身!!」

『サメ!!クジラ!!オオカミウオ!!』

パキィィィンッ!!

夢羽はポセイドンに変身し、身体の主導権をポセイドンに渡す。

「来てください!!ロングホーンゼクター!!」ガチャンッ!!

竜牙はそう言いながらライダーベルトを取り出し、装着する。

ブゥゥゥンッ!!パシッ!!

すると、涼華と同様、竜牙も適合者と認めたロングホーンゼクターが飛んできて、竜牙の手に収まる。

「変身!!」

『Henshin』

パキィィィンッ!!

次の瞬間、竜牙はロングホーン・マスクドフォームに変身し、

「キャストオフ!!」

『Cast Off』

ドカァァァンッ!!パキィィィンッ!!

『Change LongHorn』

ロングホーン・ライダーフォームに変身する。

「クルルル・・・ッ!!」

狩斗もウェスカーやネメシス達を睨み付けながら、戦闘体制を取る。

「ウェスカーの相手は私がやるから、ポセイドンと夢羽、竜牙さん、狩斗はネメシス達の相手を!!」

「『わかった!!』」

「わかりました!!」

「クルルルッ!!」

次の瞬間、佳奈多達はそう言いながらウェスカー達に向かっていく。

こうして佳奈多・ポセイドン・竜牙・狩斗VSウェスカー・三体のネメシスの戦いが始まった。
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