管理局とGと因縁と・・・

少しした後、一同は三本の分かれ道に差し掛かった。

「ここからは三手に分かれて進もう。」

そう言うリヒテルの進言の元、一同は先に進むために三チームに分かれた。

左の通路:蒼牙、克巳、フェイト

中央の通路:リヒテル、ファルコ、ラグ、響介

右の通路:佳奈多、夢羽、竜牙

「それじゃあ、フェイト。蒼牙さん。克巳さん。わかってると思うけど、気を着けてね。」

「はい。佳奈多さん達もどうかお気を付けて。リヒテルさん達も。」

「あぁ………」

そうして一同は分かれ、それぞれの道に進んでいく。

ビィーッ!!ビィーッ!!

『!?』

『緊急事態発生!!緊急事態発生!!『被験体G-000』が脱走!!これより、地上への出入口を封鎖!!直ちに確保に向かってください!!』

ガシャンッ!!

が、その瞬間、そう言う警告音と放送が響き渡り、後ろの道が隔壁に閉ざされ、一同は偶発的に三チームに分断される。

左の通路・・・

「侵入がバレた!?」

「いや。先程の放送の内容からして、そういう訳ではないらしい。」

「どうやら、俺達の知らない所でこの施設内で問題が起きたみたいだな。」

偶発的に分断された後、そう困惑の声を上げるフェイトに対し、蒼牙と克巳は冷静にそう言った。

研究施設内、管制室・・・

「くそっ!!あのガキ、なんて日に脱走を!!今日はウェスカー様が視察にいらっしゃるってのに!!」

「地上への出入口は封鎖した!!ライオトルーパー部隊とケルベロス共を放せ!!」

「なにがなんでも捕まえるんだ!!」

その頃、研究施設の管制室にて、複数の白衣を着た男達が声を荒げながらそう言った。

通路・・・

「はぁ……はぁ……」

その頃、金髪のショートヘアに赤い瞳、少々小汚ない囚人服を着た、12歳くらいの少女が息を切らしながら駆けていた。

「ヴゥ~~~・・・ガウガウッ!!」

「いたぞ!!あそこだ!!」

そんななか、血塗れなゾンビ犬、ケルベロスが二匹と三体のライオトルーパーが少女の近くに現れる。

「「ガルルルッ!!」」

二匹のケルベロスは牙を剥き出しにしながら、少女に襲いかかる。

「くっ!!」

「!?」

グシャアアアッ!!

が、少女は一匹目のケルベロスの攻撃をジャンプしながら、12歳の少女とは思えないような力で頭を踏み砕き、

「でやぁっ!!」

「!?」

グシャアアアッ!!

二匹目のケルベロスの顔を回し蹴りで砕きながら、そのまま壁叩きつけるように蹴り飛ばす。

「ちっ!!」

「嘗めた真似を!!」

「このガキ!!」

ズドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

二匹のケルベロスを瞬殺した少女に対し、三体のライオトルーパーはそう言いながら、アクセレイガン・ガンモードで光弾を放つ。

「フッ!!」

「「「!?」」」

ドカァァァンッ!!ドカァァァンッ!!

「ぐっ!?」

「ぐわっ!?」

が、少女はその光弾をかわしながら接近し、二体のライオトルーパーを殴ったり蹴り飛ばしたりして倒し、

「フッ!!」

ズドドドドドドドッ!!

ズガガガガガガガァンッ!!

「ぐわぁぁぁっ!?」

倒したライオトルーパーから奪い取ったアクセレイガンで残りのライオトルーパーを撃ち抜き、倒す。

「はぁ……はぁ……逃げなきゃ……」

二匹のケルベロスと三体のライオトルーパーを倒した後、少女はそう言いながら、奪ったアクセレイガンを持って、その場から走り去っていった。
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