いざ!魔武器生成と使い魔召喚へ!!

「えー、まず最初に言っておくけど、どんなことがあっても使い魔召喚において私達、先生は一切関与しない。どんなことがあってもね。そして、これから皆が召喚する使い魔は一生のパートナーであり、物じゃない。皆と同じように生きていて、心を持っているから、大切にするように。召喚されてくる使い魔の中にはすぐに契約に応じてくれる子もいれば、自分に相応しい実力を持っているかどうかを確かめるために襲ってくる子もいるから、友達が使い魔召喚をして、その友達に使い魔が攻撃してきたからって手出ししちゃダメよ。手出ししたら基本、その使い魔との契約は白紙になって失敗することになるから。」

屑の言葉をバッサリと切り捨てた後、ヴィヴィオ叔母さんは真剣な表情でそう説明を始める。

「使い魔召喚の方法はあそこにある専用の魔法陣に魔力を流して、自分だけの詠唱をすることで自分だけの使い魔を召喚できるよ。あ。後、複数の魔力や血を流すと禁忌召喚になって、Rランクの地獄の番人である死神が出てきて、やった人を断罪するから絶対にやらないように。もし、やった人がいても先生達は一切助けません。このことは親御さんにも事前にきちんと説明して、ご理解してもらってるよ。」

説明の最中、ヴィヴィオ叔母さんは自分の後ろにある魔法陣を指差しながらそう言う。

因みにこれは前に授業でやったことだけど、禁忌召喚で死神が出るのはちゃんとした理由があったりする。

それは禁忌召喚によって複数の使い魔が融合して生まれてしまったキメラが魔法陣から出てくるのを防ぎ、魂を癒し、元に戻すために召喚者達の魂を刈り取らなきゃならないから。

キメラは強大な力と再生能力を持ち、一体だけで国一つを滅ぼす程の力があると言われている。

そのキメラが現れるのを防ぎ、魂を癒して元に戻すために死神は現れ、召喚者達を断罪し、魂を奪っていく。

言うなれば死神の行為はキメラによって世界の秩序が崩れるのを防ぐためにやっていること。

そもそも、悪いのは自分勝手な理由で禁忌を犯し、何の罪のない使い魔をキメラに変えた人間なんだから、報いを受けるのは当然というもの。助ける義理なんてはなからないと言っても良い。

まぁ、彩夏さんは私が産まれるより前の22年前、殆んど事故に近い形で禁忌召喚に巻き込まれて結果、罰として『冥界神補佐』に任命され、その時、偶々出てきた死神と契約して、事なきを得たんだけどね。
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