狙われた怪獣使い

『アトラン王国』、東側・・・

「くっ……嘗めた、真似、を……!!」

その頃、自分達を出し抜き、見事に結界装置ガジェットを破壊したサクヤ&ツバキと克巳に対し、デスガンは憤慨しながら、そう言いながらダークスカルソードガン・ソードモードを構え直す。

「!結界とベルゼバブの反応が完全に消えた……ということは他の結界装置も破壊され、ベルゼバブは倒されましたか………」

そんななか、学園全体を覆っていた結界の消滅とベルゼバブが倒されたことを察知した加頭がそう言う。

「まぁ、あくまで分散と誘導目的で行った同時攻撃で国の人々に抱かせた恐怖心からある程度のマイナスエネルギーを生み出し、回収できたので良しとしましょう……デスガンさん。ここは一旦、引き上げますよ。」

「!?なに!?」

「今回の目的であるこの世界のレイオニクス、ヴィヴィオ・ナカムラさんをこちら側に引き込む計画は失敗しました。これ以上の戦闘は我々にとっては無意味です。」

「ちっ……」

「それでは……」

パァァァ

次の瞬間、加頭はそう言いながら銀のオーロラを発生させて、デスガンと共にその場を去っていった。

「ちっ!!逃げられたか………」

「せやな。まぁ、連中の企みは阻止できたみたいやからえぇんと違う?」

「ですね。とにかく今は学園内にいるノゾミさん達と合流しましょう。」

加頭達が去っていった後、克巳とサクヤ&ツバキはそう話しながら変身を解く。

「あぁ、そうだな。」

「了解や。」

そうして三人は学園の敷地内に入り、ノゾミ達の元へと向かっていった。
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