狙われた怪獣使い

『アトラン王国』、西側、涼華VS覇道・・・

『『Clock Over』』

・・・フッ・・・

「ぐっ……はぁ……はぁ……」

「フフフ……」

東側でサクヤ&ツバキと克巳が結界装置ガジェットを破壊することに成功した頃、涼華は雷の魔力を纏わせたクナイガンやゼクトマイザーを操る覇道を相手に苦戦していた。

「フフフ……そろそろ楽にしてあげる……」

片膝を着きながら肩で息をしている涼華に対し、覇道はそう言いながらダークカブトゼクターのスィッチを押し、左手で支えながら右手でダークカブトゼクターのホーンを持ち上げる。

『One』

『Two』

『Three』

「“ライダー・・・キック”!!」

『Rider Kick』

バチバチッ!!

覇道がそう言いながら持ち上げたホーンを再び倒した瞬間、ダークカブトゼクターから黒い電気が右足に流れていく。

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

次の瞬間、覇道は天高くジャンプし、涼華に“ライダーキック”を食らわせようとする。

クパァ・・・ズドドドドドドッ!!

ズガガガガガガァンッ!!

「ぐわぁっ!?」

「!?」

が、近くに突然、スキマが現れ、そのスキマから放たれた六弾の“風の刃”が覇道に命中し、覇道の“ライダーキック”を妨害しながら吹き飛ばす。

『どうやらギリギリ間に合ったみたいだな。明日菜』

「そうね。エレン。」

「「!?」」

次の瞬間、スキマから、リサがいた地球から八雲紫の協力によってこの世界から来た、別世界の自分、エレオノーラとクロスユニゾンしたNS覚醒者である女性、桐ヶ谷明日奈がそう言いながら、愛剣であるアリファールを携えながら現れる。

「え?誰ッスか?」

突然、現れたスキマから現れ、自分を助けた明日奈に対し、涼華は首を傾げながらそう尋ねる。

「あ。そっか。この世界では彩夏ちゃんと夢羽ちゃん以外とはほぼ初対面なんだっけ。」

「詳しい説明は後でするが大丈夫。私達は君の味方だ。」

対する明日菜と明日奈の中にいるエレンはそう言いながら、覇道の方を睨み付ける。

「ほぅ……これは驚いた。まさか、『閃光』がこの世界に来るとはね……」

「おあいにく様。あなた達、『Xマジンラー』を倒したいと考えているのは彩夏ちゃん達だけじゃないってことよ。」ヒュッ!!

「ッ!!」パシッ!!

自分を見ながらそう言う覇道に対し、明日奈はそう言いながら覇道に弾き飛ばされた涼華のロングホーンブレイドを回収し、涼華に投げ渡す。

「やれやれ……せっかくライダー同士で戦ってるんだから、ライダーじゃない人はあまり手出ししないで欲しいなぁ……」

「……それはつまりライダーとしてなら、乱入しても良いってことね。」ガチャンッ!!

ため息混じりにそう言う覇道に対し、明日奈はそう言いながらアクセルドライバーを取り出し、装着する。

「!?そのベルトは!?まさか……」

「さぁ、」スッ

「振り切るぞ!!」カチッ!!

『アクセル!!』

「変・・・」

「・・・身!!」ガシャンッ!!

『アクセル!!』

パキィィィンッ!!

次の瞬間、明日奈はアクセルに変身した。

「私への質問は却下ね。」

「ッ!!」バッ!!

アクセルに変身した明日奈を見て、覇道は雷の魔力を纏わせたクナイガンを構え直す。

「あなた、え~と……」

「あ。オレは涼華って言うッス。」

「涼華。まだいける?」

「はい!!まだやれるッスよ!!」バッ!!

明日奈にそう答えながら、涼華はロングホーンブレイドとロングホーンクラッシャーを構え直しながら立ち上がる。

「じゃあ、私に付いてきてね。」スッ

「はいッス!!ってアクセルはクロックアップできましたっけ?」

そう言いながらエンジンブレードを構える明日奈に対し、涼華は首を傾げながらそう尋ねる。

「大丈夫。私もリサちゃんと同じNS覚醒者でクロックアップを会得してるわ。」

「なるほど。」

「それじゃあ行くぞ。」

「了解ッス!!」

「「クロックアップ!!」」

『Clock Up』

・・・フッ・・・

次の瞬間、明日奈と涼華はそう話しながらクロックアップを使って、超光速の世界に入り、

「ッ……クロックアップ!!」

『Clock Up』

・・・フッ・・・

覇道も同じようにクロックアップを使って、超光速の世界に入った。
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