狙われた怪獣使い

『フォールテ学園』、敷地内・・・

「アカリちゃん……」

「………」

三機の『結界装置ガジェット』によって展開された結界の外で一翔達が『Xマジンラー』の怪人や幹部(デスガンは違う)と戦いを始めた頃、操られた生徒や教師達の先頭に立つアカリに対し、ノゾミは複雑な表情でそう言いながら、二刀流のサクラを構える。

「!?」

ズバァァァンッ!!

そんななか、ノゾミの背後の影から鉤爪の刃が飛び出し、ノゾミの左肩を貫く。

「あっ……!?」

ドサッ!!

貫かれたノゾミは思わずその場に倒れ込む。

ズリュンッ!!

「………」

「ジェイ……君……」

次の瞬間、ノゾミの影から自身の魔武器である鉤爪、影狼の能力で密かに潜り込んでいたジェイが出てくる。

その瞳にはアカリ達と同じように光が失われていた。

「ジェイ君……アカリちゃん……」

背後からのジェイからの不意討ちによって負傷し、倒れ込んだ後、苦痛で表情を歪ませながら、そう言うノゾミに対し、後ろからはジェイが、前からはアカリ達が歩み寄ってくる。

ビュンッ!!ズガァァァンッ!!

『!?』

が、その瞬間、何処からか光の魔力レーザーが放たれ、ノゾミとアカリ達の間の地面に被弾、砂煙を巻き起こす。

シュオオオォォォッ!!ガシィィィンッ!!

続いて、今度は何処からか現れた黒い障気がアカリやジェイ達に絡みつき、身動きを封じる。

「これは……」

ザクッ!!

「(シュンッ!!)大丈夫か?ナカムラ。」

「!?マコト君!?」

突然、アカリやジェイ達に絡みつき、身動きを封じた障気を見て、ノゾミがそう言うなか、ノゾミの近くに刺さった銀華の能力を使って、転移してきたマコトがそう言う。

その眼には普段と変わらない光を宿していた。

「マコト君……どうして……」

「説明は後だ!!とりあえず今は逃げるぞ!!」ガシッ!!

・・・フッ・・・

痛みに顔を歪めながらそう言うノゾミに対し、マコトはそう言いながらノゾミを担ぎ、銀華の能力を使って、その場から転移した。
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