狙われた怪獣使い

『Xマジンラー』、本拠地、玉座の間・・・

「フェニックス様が戻りましたぁ!!」

「よぉ。総帥。帰ってきたぜぇ………」

何処かの次元に存在する『Xマジンラー』の本拠地にて、一体のライオトルーパーがそう言った瞬間、両肩に金色の鳥の頭がある赤い怪人、幹部の一人であるファントム、フェニックスがそう言いながら、一体の怪人を伴って玉座の間に入ってくる。

「うむ。よく戻ってきた。フェニックス………」

「んで?どうだったんだ?フェニックス。」

そんなフェニックスに対し、カンナギはそう言い、アミリと共に先に来ていたジンガがそう尋ねる。

「あぁ、異世界、『タズタリン』は組織の支配下に置くことはできたが、あまりにも張り合いが無さすぎた。そう言うおまえらは『ウェズペリア』への侵攻具合はどうなんだ?」

対するフェニックスは『ウェズペリア』への侵攻具合について、そう尋ねる。

「こっちはまだまだってところね。色々と障害があるから、今はその障害をどう排除しようか考えてるところよ。」

「障害?」

「仮面ライダー達ですよ。聞いていませんでしたか?『ウェズペリア』には22年前から数多くの仮面ライダーが存在しているのを。」

アミリが言う『障害』という単語に首を傾げるフェニックスに対し、ジンガ&アミリと同様、先に来ていた加頭がそう説明する。

「?仮面ライダーなら怪獣共をぶつければ、それで片が着くだろ。」

「仮面ライダーだけならそれで問題はないでしょうが、残念ながらその仮面ライダー達はスーパー戦隊が使うような合体ロボも所有していますし、四体もの怪獣を同時に使役できるレイオニクスもいます……『ウェズペリア』はそう簡単には落とせそうにありませんね………」

「!へぇ……そいつは面白い。少なくとも、『タズタリン』の連中よりは骨がありそうだ……しかし、仮面ライダーだけでなく、合体ロボもあるとは……『ウェズペリア』はそこまで文明が発達しているのか?」

そう言う加頭の説明を聞いて、フェニックスは嬉しそうにしながらもそう尋ねる。

「あの世界には22年前から何名かの転生者もいます。恐らくライダーシステムも合体ロボも彼らが造ったものでしょう。」

「……なるほどな……」

「今はとりあえず四体の怪獣を同時に使役できるレイオニクスをどうこちら側に引き込むかを考えてるところよ。」

そう言う加頭の推測を聞いて、そう言いながら納得するフェニックスに対し、アミリがそう言う。

「ふぅ~ん……」

「総帥。そのレイオニクスをこちら側に引き込む役……この私にお任せ頂けませんか?」

対するフェニックスがそう言うなか、フェニックスと共に玉座の間に入ってきた怪人がそう進言する。

「……何か良い案があるのか?」

「はい。」

「では、レイオニクスを引き込む計画は貴様に任せよう。」

「必ずや、この『ベルゼバブ』がそのレイオニクスを引き込んでご覧にいれます……フフフ………」

こうしてレイオニクス、ヴィヴィオを狙った『Xマジンラー』の新たな『計画』が動きだそうとしていた。
1/50ページ
スキ