新しい友達とお泊まり会

『黄泉の国』、『伊邪那美』の屋敷内、客間・・・

「まぁ、立ち話もアレじゃから、そこに座るが良い………」

「失礼します……」

私を連れて、屋敷内の客間に入った後 、『伊邪那美』さんはそう言いながら、一枚の敷かれた座布団を指差し、私はそう言いながら、座布団に座る。

「どうぞ……」

「あ。どうも……」

座った後、いつの間にかいた骸骨さん・・・亡者さんがそう言いながら、私の前にお茶を置き、そんな亡者さんに対し、私は頭を下げながら、そうお礼の言葉を言う。

「いえいえ。では、私はこれで……」

「うむ……」

対する亡者さんはそう言った後、『伊邪那美』さんに頭を下げながらそう言ってから部屋を出ていく。

「さて、それじゃあ、お主の使い魔のことについてなんじゃが……」

そんな亡者さんを見送った後、『伊邪那美』さんはそう言いながら話し始める。

「実はの、お主の魂の質が『ウェズペリア』にとっては思いの外、高くての……『ウェズペリア』に現存する魔物や精霊達の中にお主の魂の質に合った者が存在しないことがついさっき判明したのじゃ………」

「はぁ……」

「そこで、お主に新しい肉体を与え、ヴィオラと共にトリップ転生させた妾がお主の魂の質に合った使い魔を用意することになったのじゃ……」

ガラッ!!

「うわっ!?」

「!?」

『伊邪那美』さんがそう言った瞬間、一人の男の人が突然、誰かに押し込まれたかのように入ってくる。

「痛て……」

え?誰?

「あぁ、其奴がお主の使い魔になる男じゃ。」

入ってきた後、頭を擦りながらそう言う男の人を見ながら、そう思いながら首を傾げる私に対し、『伊邪那美』さんがそう言う。

「え?この人がですか?」

「あぁ。其奴の魂の質がお主の魂の質と釣り合っておるからな……」

「おい。『伊邪那美』。屍鬼達にいきなり俺を拉致らせて、一体どういうつもりだ?」

首を傾げながらそう尋ねる私にそう答える『伊邪那美』さんに対し、男の人はそう尋ねながら睨み付ける。

ってこの人は『伊邪那美』さんに対して、呼び捨てなんだ・・・

「あぁ、克己よ。実はな……お主にこの娘の使い魔になってほしくて、ここに連れてきてもらったのじゃ………」

対する『伊邪那美』さんは私を指差しながらそう答える。

「はぁ?なんで俺が使い魔なんかやらなきゃならねぇんだよ………」

そんな『伊邪那美』さんに対し、男の人、克己さんは若干眉間に皺を寄せながらそう言う。

「まぁ、そう言うでない。この娘の使い魔にお主を推薦したのはこの娘との魂の適合性の他にも理由があるのじゃ………」

「なに?」

そう言う『伊邪那美』さんの言葉に対し、克己さんはそう言いながら反応する。

「……財団X……」

「!?」

が、対する『伊邪那美』さんが言った『財団X』という単語に若干動揺の表情を浮かべながら反応する。

「お主と浅からぬ因縁がある其奴らがイマジンとホラーで構成された怪人達の組織、『マジンラー』の残党達と手を組み、新たに『Xマジンラー』と名を変えて今、その娘も暮らしている魔法世界、『ウェズペリア』を始めとする全ての世界を支配しようとしておるのじゃ………」

「!?なに!?」

真剣な表情でそう説明する『伊邪那美』さんの言葉を聞いた瞬間、克己さんはそう言って反応する。

『Xマジンラー』って確か、ノゾミちゃん達が敵対している組織の名前だったっけ……この人もその『Xマジンラー』と何らかの因縁があるのかな……?

「連中に好き勝手させるのはお主も嫌であろう?この娘の使い魔になって、共に『ウェズペリア』に行けば、連中を壊滅させるチャンスも手に入るぞ。」

「なるほどな……」

私がそう思っているなか、そう言う『伊邪那美』さんに対し、克己さんはそう言いながら、私の方を見る。

「……名前は?」

「……エレン……エレン・デュークって言います……あなたは?」

「俺は大道克己だ……よろしくな。マスター………」

「あ。はい。こちらこそ、よろしくお願いします……」

こうして私は大道克己さんと使い魔契約することになった。
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