夏と言えば海。海と言えば・・・ビーチ?いや、砂漠!!

「さてと、それじゃあ帰りますか。」

その後、変身を解除した私はリーダーに雷の拘束魔法、“ボルテックスバインド”をかけて引き摺りながら、洞窟内で待ってもらっていたアカリちゃんとジェイ君にそう言う。

あ。因みに巨大デザートドーパント戦で喚び出したペットのスフィンクスは・・・

「ニャ~~~♪」

・・・今は灰色の毛皮に六枚の氷の翼、額にルビーがあり、眼は紅と蒼のオッドアイをした可愛い子猫になって、私の頭の上に乗っています♪はい♪

って私はまた誰に説明してるんだろう?

「?ノゾミちゃん?」

「その・・・頭の上の・・・猫は・・・何・・・?」

私がそう思いながら首を傾げるなか、アカリちゃんとジェイ君は私の頭の上にいるスフィンクスのことについて、そう尋ねてくる。

「あぁ、この子については後で説明するよ。それよりも早くギルドに帰らないと、アカリちゃんのお母さんとお父さんへのプレゼントを買ってあげる時間がなくなっちゃうよ?」

「はっ!?そうだった!!」

対する私の言葉を聞いた瞬間、アカリちゃんは今、思い出したかのような声を上げる。
ってアカリちゃん・・・忘れてたのね・・・

そんなアカリちゃんに若干呆れながらも、私は引き摺ってきたリーダーを先に拘束されている仲間の近くに置いてから、『Xマジンラー』製の転移装置の操作パネルを操作して、自動で転移が発動するようにしてからアカリちゃんとジェイ君、密猟団に近くに駆け寄る。

「それじゃあ転移装置、起動!!」

・・・フッ・・・

私がそう言った瞬間、転移装置が起動して私達三人と一匹、そして密猟団を合わせた計五十三人と一匹は全員、洞窟内からギルド、『希望の翼』の前に転移した。

あ。そういえば、リーダーが使っていたデザートメモリは何処に行ったんだろう?
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