幻想の守護者が次元の守護神を連れてきました

「クソがぁっ!!大人しく殺されやがれ!!」

「嫌に決まってるでしょ……“アブソリュート・ゼロ”!!」

パキィィィンッ!!

苛立ちながらそう言うキラーケルベロスに対し、スィンがそう言った瞬間、辺りが氷だけの世界に包まれる。

「!?な、なんだ!?これは!?」

突然、周りの景色が変わったことに対し、キラーケルベロスはそう困惑の声を上げる。

「言っておくけど、周りの景色はただの演出よ。」スッ

そんなキラーケルベロスに対し、スィンはそう言いながら、掌の上に木の葉がないという“概念”を凍結させることで木の葉を出現させて、出現させた木の葉をキツネヘッドの上に乗せて、印を結ぶ。

ボンッ!!

「!?」

次の瞬間、スィンはキツネヘッドの“力”を使って、姿を消す。

「くそっ!!何処だ!?何処にいる!?」

キラーケルベロスがそう言いながら、姿を消したスィンを探し始めるなか、

「刻みなさい!!黒月姫!!」

「!?」

ズババババババババババババババババァンッ!!

姿を消したスィンはそう言いながら、黒月姫の能力を使って、キラーケルベロスの十本の触手と六本の腕を斬り裂く。

「ぐわあああぁぁぁっ!?くっ!!この野郎!!」

触手と腕を斬り裂かれたキラーケルベロスはそう言いながら、怒りの感情で進化しようとする。

が、キラーケルベロスの身体は触手と腕を斬り裂かれたまま、何も変化は起きない。

「!?な、何故進化できない!?」

「無駄よ。あんたのその怒りによる進化能力はあんたがその能力を持っているという“概念”を凍結させることで無力化させたから。」

進化できなかったことにそう困惑の声を上げるキラーケルベロスに対し、スィンはそう言いながら姿を現し、オースキャナーでドライバーにセットしているキツネメダル、オオカミメダル、ハイエナメダルをスキャンする。

キキキィンッ!!

『スキャニングチャージ!!』

「はぁぁぁ……っ!!」

「!?」

ドカァァァンッ!!

次の瞬間、スィンはそう言いながら急接近して、キラーケルベロスを回し蹴りで蹴り上げ、

「はぁっ!!」

「!?」

ズバァァァンッ!!

巨大化したオオカミボディの爪を斜めにクロスさせるように落ちてきたキラーケルベロスを斬り裂く。

「グオオオォォォーーーッ!?」

ドッカァァァンッ!!

スィンが今、変身しているオーズ・キカエナコンボの必殺技、“キカエナアタック”を食らったキラーケルベロスは次の瞬間、そう断末魔の叫びを上げながら爆発し、消滅した。
37/60ページ
スキ