目を逸らしていたもの
「……大丈夫か?」
「あぁ、はい……大丈夫です……続きをどうぞ。」
「ふむ……『第九世界』で克己さんと『ニーベルング』皇帝に敗北した加頭はその後、『Xマジンラー』を抜けたスカリエッティさんの後任として加入したDr.パトリックという人物から強化改造を受けたらしい。」
「強化改造………」
「スカリエッティさん。今の加頭について、わかったことは?」
『ふむ……今回、直接戦った和也君のレイから一応データを貰ってはいるが……正直、加頭本人について、わかっていることは『『エネルギーを打ち消す』機能を搭載された右の義腕』と身体能力が以前 より上がっているということだけだ……残念ながらね……』
「ッ……そうですか……」
空間モニター越しに悔しそうな表情でそう言うスカリエッティに対し、シャトラも同じように悔しそうな表情でそう言う。
「……彼奴が新たに変身していた仮面ライダー、ヴェノムについては?」
『そちらについてはある程度の分析はできたよ。』
ヴゥンッ!!
スカリエッティがそう答えた瞬間、空間モニターで今回、加頭が新たに変身していたダークライダー、ヴェノムの姿が映し出される。
「?ビルド系のライダー……でも、装填されているのはフルボトルじゃないし、ドライバーもなんか違う……?」
『これは仮面ライダーヴェノム。こちらはソロモンが新たに開発し、加頭に与えたチカラだ。』
新たに映し出されたヴェノムを観て月音が首を傾げながらそう言うなか、スカリエッティはそう説明しながら続けて腰に巻かれている、コアヴェノムとマテリアルユートピアが装填されたクロスドライバーを拡大させた空間モニターを展開する。
『これはクロスドライバー。
ビルドドライバー又はエボルドライバーに形状が似ているが、実際は別物であると思われる。』
ヴゥンッ!!
スカリエッティは続いて、コアヴェノムとマテリアルユートピアを映し出した空間モニターを展開する。
『黒に近い紫の円柱の結晶は『コアヴェノム』。
使用者の想像 する、様々な『毒』を生成する“力”を宿している。』
「毒……ですか……」
『具体的に言えば、和也君の中にあるバグスターウイルスやエクリプスウイルスを抑制する効果のある『ワクチン』を『毒』として生成したり、和也君達転生者の『能力』を司る『脳の一部』の機能を停止させる『毒』を生成して、彼らの能力を今現在も封じている……』
「ッ……」
真剣な表情でそう説明するスカリエッティの言葉にシャトラは悔しそうに顔を歪める。
『もう一本の一回り大きい暗い金の円柱の結晶は『マテリアルユートピア』。』
「ッ……ユートピア……」
『既に察しているだろうが、加頭と最も適合率が高かったユートピアメモリを元に造られたものと思われる……』
「ということはユートピアドーパントの能力を?」
『……持っているとみて良さそうだろうね。』
「ッ……」
(ただでさえ厄介なユートピアに『毒』の生成能力……さっきのダークエターナルやエルドラドも大概だったけど、このヴェノムもかなり厄介だ……っ!!)
『続いて、武器はこれだね。』
ヴゥンッ!!
月音がそう思いながら顔を歪めるなか、スカリエッティはそう言いながら今度はヴェノムの専用武器であるヒドラセイバーを映し出した空間モニターを展開する。
『これはヴェノムの専用武器、『ヒドラセイバー』。赤黒い光で刀身を形成する他、柄にはガイアメモリが、鍔のドラゴンの角にはマテリアルやコアが挿入できるスロットが付いている。』
「ッ……ユートピアの“力”だけでなく、ダークエターナルが持っていた『他のメモリを使える』優位性も引き継がれているということですか……」
『そういうことだね。』
険しい表情でヒドラセイバーを見ながらそう言う月音に対し、スカリエッティも真剣な表情でそう言う。
そんななか、今度は暗い金の光の大剣を形成したヒドラセイバーに和也、春美、ひかるの三人の収束砲撃 が吸収されていく様 が空間モニターで映し出される。
「!?」
『これは和也君のレイから頂いた映像で、どうやらマテリアルユートピアを挿入したヒドラセイバーには、『相手の攻撃をエネルギーとして吸収する』“力”があるらしい……』
「ユートピアのエネルギー吸収能力………」
月音がそう言うなか、映像の中のヒドラセイバーは暗い金を基調に赤、青、黄色の四色の光の大剣へと変化する。
「ッ……」
月音が思わず息を飲むなか、映像の中のヴェノム は四色に輝く大剣を振り下ろし、一輝と和輝を含めた和也達五人がいた地点が土煙に包まれる。
『見てわかる通り、生身で受ければ瀕死は免れなかっただろう……和也君の機転でその最悪な事態は避けれたようだが……』
スカリエッティがそう説明するなか、土煙が晴れた先には巨大な黄金のシールドを展開して防いでいた、ハイパーライドヘアーの色が茶色に変わり、豆柴の耳と尻尾が生えたムテキゲーマー の姿が映し出された。
「あぁ、はい……大丈夫です……続きをどうぞ。」
「ふむ……『第九世界』で克己さんと『ニーベルング』皇帝に敗北した加頭はその後、『Xマジンラー』を抜けたスカリエッティさんの後任として加入したDr.パトリックという人物から強化改造を受けたらしい。」
「強化改造………」
「スカリエッティさん。今の加頭について、わかったことは?」
『ふむ……今回、直接戦った和也君のレイから一応データを貰ってはいるが……正直、加頭本人について、わかっていることは『『エネルギーを打ち消す』機能を搭載された右の義腕』と身体能力が
「ッ……そうですか……」
空間モニター越しに悔しそうな表情でそう言うスカリエッティに対し、シャトラも同じように悔しそうな表情でそう言う。
「……彼奴が新たに変身していた仮面ライダー、ヴェノムについては?」
『そちらについてはある程度の分析はできたよ。』
ヴゥンッ!!
スカリエッティがそう答えた瞬間、空間モニターで今回、加頭が新たに変身していたダークライダー、ヴェノムの姿が映し出される。
「?ビルド系のライダー……でも、装填されているのはフルボトルじゃないし、ドライバーもなんか違う……?」
『これは仮面ライダーヴェノム。こちらはソロモンが新たに開発し、加頭に与えたチカラだ。』
新たに映し出されたヴェノムを観て月音が首を傾げながらそう言うなか、スカリエッティはそう説明しながら続けて腰に巻かれている、コアヴェノムとマテリアルユートピアが装填されたクロスドライバーを拡大させた空間モニターを展開する。
『これはクロスドライバー。
ビルドドライバー又はエボルドライバーに形状が似ているが、実際は別物であると思われる。』
ヴゥンッ!!
スカリエッティは続いて、コアヴェノムとマテリアルユートピアを映し出した空間モニターを展開する。
『黒に近い紫の円柱の結晶は『コアヴェノム』。
使用者の
「毒……ですか……」
『具体的に言えば、和也君の中にあるバグスターウイルスやエクリプスウイルスを抑制する効果のある『ワクチン』を『毒』として生成したり、和也君達転生者の『能力』を司る『脳の一部』の機能を停止させる『毒』を生成して、彼らの能力を今現在も封じている……』
「ッ……」
真剣な表情でそう説明するスカリエッティの言葉にシャトラは悔しそうに顔を歪める。
『もう一本の一回り大きい暗い金の円柱の結晶は『マテリアルユートピア』。』
「ッ……ユートピア……」
『既に察しているだろうが、加頭と最も適合率が高かったユートピアメモリを元に造られたものと思われる……』
「ということはユートピアドーパントの能力を?」
『……持っているとみて良さそうだろうね。』
「ッ……」
(ただでさえ厄介なユートピアに『毒』の生成能力……さっきのダークエターナルやエルドラドも大概だったけど、このヴェノムもかなり厄介だ……っ!!)
『続いて、武器はこれだね。』
ヴゥンッ!!
月音がそう思いながら顔を歪めるなか、スカリエッティはそう言いながら今度はヴェノムの専用武器であるヒドラセイバーを映し出した空間モニターを展開する。
『これはヴェノムの専用武器、『ヒドラセイバー』。赤黒い光で刀身を形成する他、柄にはガイアメモリが、鍔のドラゴンの角にはマテリアルやコアが挿入できるスロットが付いている。』
「ッ……ユートピアの“力”だけでなく、ダークエターナルが持っていた『他のメモリを使える』優位性も引き継がれているということですか……」
『そういうことだね。』
険しい表情でヒドラセイバーを見ながらそう言う月音に対し、スカリエッティも真剣な表情でそう言う。
そんななか、今度は暗い金の光の大剣を形成したヒドラセイバーに和也、春美、ひかるの三人の
「!?」
『これは和也君のレイから頂いた映像で、どうやらマテリアルユートピアを挿入したヒドラセイバーには、『相手の攻撃をエネルギーとして吸収する』“力”があるらしい……』
「ユートピアのエネルギー吸収能力………」
月音がそう言うなか、映像の中のヒドラセイバーは暗い金を基調に赤、青、黄色の四色の光の大剣へと変化する。
「ッ……」
月音が思わず息を飲むなか、映像の中の
『見てわかる通り、生身で受ければ瀕死は免れなかっただろう……和也君の機転でその最悪な事態は避けれたようだが……』
スカリエッティがそう説明するなか、土煙が晴れた先には巨大な黄金のシールドを展開して防いでいた、ハイパーライドヘアーの色が茶色に変わり、豆柴の耳と尻尾が生えた