目を逸らしていたもの
ヴィィィィィィィッ!!
程なくして厨房からミキサーの音が聞こえてくる。
(ミキサー?この世界にもあるのか?)
「!」
月音がそう思っているなか、漂ってきたバナナの甘い匂いを嗅いだのか、寝ていたりゅーきがむくりと起き上がる。
「お待たせ。」
そんななか、手作りバナナミルクが入った三つのコップを乗せたお盆を持ったシャトラがそう言いながら戻ってくる。
「どうぞ。こっちはその子の分だ。」
シャトラはそう言いながら月音とりゅーきの前に置く。
りゅーきの分には飲みやすいようにストローが付いている。
「ありがとうございます。」
そんなシャトラに対し、月音はそうお礼を言いながらりゅーきをテーブルの上に置く。
「………」ペコリ
りゅーきは一回お辞儀をしてから立ったまま、コップを両手で押さえるように持つ。
ズボッ!!
その後、ストローの先を口元にズボッと埋め込むようにして咥え、チューチューと飲み始める。
「いただきます。」
月音もそう言ってからバナナミルクを一口飲む。
「!美味しいですね……濃厚なのにスッキリしている……」
「バナナと牛乳の他に蜂蜜と柚子ジャムも加えている。疲労回復にはもってこいだ。」
一口飲んだ後、目を丸くしながらそう言う月音に対し、シャトラはそう説明しながら自分の分を飲む。
「なるほど……」
(うちのメニューにも使えないかな……)
『しかし、実に興味深いね。その子……』
月音がそう言って納得しながら考えるなか、通信が繋がっているスカリエッティはそう言いながらりゅーきを観察する。
「………」チューチュー
対するりゅーきは気にせずにバナナミルクを飲んでいる。
「……あげませんよ?」
『あぁ、すまない。こう見えても研究者の端くれでね。興味深いものがあるとついつい観察してしまう……』
「はぁ……」
『しかし、ぬいぐるみが飲み物を飲むというのは実に不思議な光景だ……一体どういう作りになっているのだ?』
そんななか、スカリエッティと一緒の画面に映り込む形でキバットⅥ世がそう言いながら割り込んでくる。
「!?ぶっ!?」
キバットⅥ世を見た瞬間、月音は思わず吹き出す。
「!?」
それに驚いたりゅーきは一旦バナナミルクを飲むのを止め、月音の側に駆け寄る。
その後、届かない手を伸ばして月音の背を擦ろうとする。
「ゴホッ!?ゴホッ!?な、なんでキバットが…?Ⅱ世やⅢ世とも色が違うし……」
『あぁ、驚かせてすまない。我はキバットⅥ世。今はスカリエッティのパートナーを務めている……よろしく頼む……』
咳き込みながらそう言う月音に対し、キバットⅥ世は冷静にそう自己紹介した。
程なくして厨房からミキサーの音が聞こえてくる。
(ミキサー?この世界にもあるのか?)
「!」
月音がそう思っているなか、漂ってきたバナナの甘い匂いを嗅いだのか、寝ていたりゅーきがむくりと起き上がる。
「お待たせ。」
そんななか、手作りバナナミルクが入った三つのコップを乗せたお盆を持ったシャトラがそう言いながら戻ってくる。
「どうぞ。こっちはその子の分だ。」
シャトラはそう言いながら月音とりゅーきの前に置く。
りゅーきの分には飲みやすいようにストローが付いている。
「ありがとうございます。」
そんなシャトラに対し、月音はそうお礼を言いながらりゅーきをテーブルの上に置く。
「………」ペコリ
りゅーきは一回お辞儀をしてから立ったまま、コップを両手で押さえるように持つ。
ズボッ!!
その後、ストローの先を口元にズボッと埋め込むようにして咥え、チューチューと飲み始める。
「いただきます。」
月音もそう言ってからバナナミルクを一口飲む。
「!美味しいですね……濃厚なのにスッキリしている……」
「バナナと牛乳の他に蜂蜜と柚子ジャムも加えている。疲労回復にはもってこいだ。」
一口飲んだ後、目を丸くしながらそう言う月音に対し、シャトラはそう説明しながら自分の分を飲む。
「なるほど……」
(うちのメニューにも使えないかな……)
『しかし、実に興味深いね。その子……』
月音がそう言って納得しながら考えるなか、通信が繋がっているスカリエッティはそう言いながらりゅーきを観察する。
「………」チューチュー
対するりゅーきは気にせずにバナナミルクを飲んでいる。
「……あげませんよ?」
『あぁ、すまない。こう見えても研究者の端くれでね。興味深いものがあるとついつい観察してしまう……』
「はぁ……」
『しかし、ぬいぐるみが飲み物を飲むというのは実に不思議な光景だ……一体どういう作りになっているのだ?』
そんななか、スカリエッティと一緒の画面に映り込む形でキバットⅥ世がそう言いながら割り込んでくる。
「!?ぶっ!?」
キバットⅥ世を見た瞬間、月音は思わず吹き出す。
「!?」
それに驚いたりゅーきは一旦バナナミルクを飲むのを止め、月音の側に駆け寄る。
その後、届かない手を伸ばして月音の背を擦ろうとする。
「ゴホッ!?ゴホッ!?な、なんでキバットが…?Ⅱ世やⅢ世とも色が違うし……」
『あぁ、驚かせてすまない。我はキバットⅥ世。今はスカリエッティのパートナーを務めている……よろしく頼む……』
咳き込みながらそう言う月音に対し、キバットⅥ世は冷静にそう自己紹介した。