揺れるココロ
ノゾミの部屋・・・
「………」
(私は……これからどうしたら………)
灯りは蝋燭しか灯されていない部屋の中でノゾミは未だにベッドの上で体育座りしながら、俯 きながら考えに耽 る。
コンコン
「ノゾミ?入っても良いかしら?」
そんななか、扉の方からノックする音と共にそう確認するマリアの声が聞こえてくる。
「マリアさん?……どうぞ………」
ガチャッ!!
「突然、ごめんなさいね。」
力ない声でそう返事した直後、マリアはそう謝罪しながら入ってくる。
「……完食できたのね、体調はどう?」
「はい。身体は、大丈夫です………」
空になっている卵雑炊の器を見ながらそう尋ねるマリアに対し、ノゾミは俯いたままそう答える。
「『身体は』ということは心は大丈夫じゃないってことかしら……」
「………私………もう何を信じたら良いのか………」
今度は正面から向き合いながらそう言うマリアに対し、ノゾミは更に縮こまりながらそう言う。
その時、組んでいる腕の僅かな隙間から見えるノゾミの眼には光がなく空虚に包まれている。
(さっき、ひなたから話は聞いていたけど………これは想像以上に重症のようね………)
「そうね。その『答え』は貴女が自分で見つけるしかない。でも、今の貴女じゃ闇の中をどれだけ眼を凝らそうが、もがきあがこうが絶対に見つからないわ。そんな濁りきった穢 い眼じゃ尚更ね。」
「………」
『濁りきった穢い眼』と言われても尚、ノゾミは何の反応も示すことなく俯く。
(本当はこんなこと、口にしたくなかったけどこれは彼女の………彼女『達』のため………)
そんなノゾミに対し、マリアはそう思いながら鋭い視線を浴びせると同時に歴戦の戦士としての威圧感を解放する。
「ッ……!?」
マリアが放つ鋭い視線と殺気とも取れる威圧感を感じたのか、ノゾミの身体がビクンと跳ねる。
「この程度で怖じ気づいたの?」
「あっ………」
更に鋭い視線を浴びせながらそう言うマリアの言葉に、ノゾミは思わずそう声を漏らす。
「……ここに来たきっかけはひなたから頼まれたからだけどこの際、はっきり言わせてもらうわ………」
そんなノゾミに対し、マリアは更に言葉を投げかける。
「ノゾミ、貴女は戦士には向いていないわ。仮面ライダーだろうが、ウルトラマンだろうが、勇者だろうが、私と同じ装者であろうが関係なく貴女は『護りし者』という意味の戦士には向いていない。今のままなら尚更ね。」
「!?どう、して……っ!?」
『戦士には向いていない』というマリアからの言葉にノゾミは思わず顔を上げながら、空虚な眼を見開きながらそう言う。
『戦士には向いていない』……その言葉を受け止めるということはハルシオン世界で戦ってきた時だけじゃない、それまでの『Xマジンラー』やカオスファクターと戦ってきた時の自分、ハルシオン世界から帰還してから今日までの自分を否定することになってしまう。
それは流石にできないと思ったからこそ、ノゾミはそう尋ねる。
「どうして?そんなこともわからなくなったの?」
対するマリアは未だに鋭い視線を浴びせながらそう言葉を投げかける。
「ッ………」
そんなマリアに気圧 されたノゾミは思わず黙りこむ。
「……気付いてる?貴女、意外と自分本位で物事を見ているわよ。」
「!?そんなこと……」
「ないって言い切れる?なら、どうして自分を助けるために犠牲になってしまった人の遺族の前で『犬死に』なんて言えたの?」
「!?ひなたさんから……聞いたんですか………っ!?」
間髪入れずにそう追及するマリアの言葉に、ノゾミは自身の両腕を掴む手に力を入れながらそう言った。
「………」
(私は……これからどうしたら………)
灯りは蝋燭しか灯されていない部屋の中でノゾミは未だにベッドの上で体育座りしながら、
コンコン
「ノゾミ?入っても良いかしら?」
そんななか、扉の方からノックする音と共にそう確認するマリアの声が聞こえてくる。
「マリアさん?……どうぞ………」
ガチャッ!!
「突然、ごめんなさいね。」
力ない声でそう返事した直後、マリアはそう謝罪しながら入ってくる。
「……完食できたのね、体調はどう?」
「はい。身体は、大丈夫です………」
空になっている卵雑炊の器を見ながらそう尋ねるマリアに対し、ノゾミは俯いたままそう答える。
「『身体は』ということは心は大丈夫じゃないってことかしら……」
「………私………もう何を信じたら良いのか………」
今度は正面から向き合いながらそう言うマリアに対し、ノゾミは更に縮こまりながらそう言う。
その時、組んでいる腕の僅かな隙間から見えるノゾミの眼には光がなく空虚に包まれている。
(さっき、ひなたから話は聞いていたけど………これは想像以上に重症のようね………)
「そうね。その『答え』は貴女が自分で見つけるしかない。でも、今の貴女じゃ闇の中をどれだけ眼を凝らそうが、もがきあがこうが絶対に見つからないわ。そんな濁りきった
「………」
『濁りきった穢い眼』と言われても尚、ノゾミは何の反応も示すことなく俯く。
(本当はこんなこと、口にしたくなかったけどこれは彼女の………彼女『達』のため………)
そんなノゾミに対し、マリアはそう思いながら鋭い視線を浴びせると同時に歴戦の戦士としての威圧感を解放する。
「ッ……!?」
マリアが放つ鋭い視線と殺気とも取れる威圧感を感じたのか、ノゾミの身体がビクンと跳ねる。
「この程度で怖じ気づいたの?」
「あっ………」
更に鋭い視線を浴びせながらそう言うマリアの言葉に、ノゾミは思わずそう声を漏らす。
「……ここに来たきっかけはひなたから頼まれたからだけどこの際、はっきり言わせてもらうわ………」
そんなノゾミに対し、マリアは更に言葉を投げかける。
「ノゾミ、貴女は戦士には向いていないわ。仮面ライダーだろうが、ウルトラマンだろうが、勇者だろうが、私と同じ装者であろうが関係なく貴女は『護りし者』という意味の戦士には向いていない。今のままなら尚更ね。」
「!?どう、して……っ!?」
『戦士には向いていない』というマリアからの言葉にノゾミは思わず顔を上げながら、空虚な眼を見開きながらそう言う。
『戦士には向いていない』……その言葉を受け止めるということはハルシオン世界で戦ってきた時だけじゃない、それまでの『Xマジンラー』やカオスファクターと戦ってきた時の自分、ハルシオン世界から帰還してから今日までの自分を否定することになってしまう。
それは流石にできないと思ったからこそ、ノゾミはそう尋ねる。
「どうして?そんなこともわからなくなったの?」
対するマリアは未だに鋭い視線を浴びせながらそう言葉を投げかける。
「ッ………」
そんなマリアに
「……気付いてる?貴女、意外と自分本位で物事を見ているわよ。」
「!?そんなこと……」
「ないって言い切れる?なら、どうして自分を助けるために犠牲になってしまった人の遺族の前で『犬死に』なんて言えたの?」
「!?ひなたさんから……聞いたんですか………っ!?」
間髪入れずにそう追及するマリアの言葉に、ノゾミは自身の両腕を掴む手に力を入れながらそう言った。