揺れるココロ
「なるほど……貴女ともそんなことがあったのですね………」
「ノゾミは当然、抗議してきました……でも、あの時の私は今までの『Xマジンラー』の怪人達を、怪人達の都合や事情を考えずに倒してきたノゾミの考え方を引き合いに出して、黙らせました………でも、私は………っ!!」
千花を狙撃し命を奪った当時、自身が千花に対して抱いていた感情を思い出したのか、セッテは身体を震わせながら拳を強く握り締める。
「……本来なら、その場にいなかった私が言うべきことではないのかもしれませんが………」
「………」
「……セッテさんの判断は、大局的に見れば正しいものです。ですが、個人的に見ればタイミングが致命的でした。ノゾミさんの目の前であったが故にノゾミさんは心に深い傷を負い、セッテさんもその時の罪悪感もあるからこそ、償いとして彼女に尽くす………」
「ッ!?」
そう指摘するひなたの言葉にセッテは更に動揺する。
「こんなことは言いたくありませんが、敢えて言わせていただきます………セッテさん、今の貴女とノゾミさんの関係は親友とは呼べない、歪なものになっています。」
そんなセッテに対し、ひなたは更にそう指摘する。
「……正しい判断だなんて………そんな筈、ありません………あの時、私が撃ったのは………」
対するセッテは俯きながら、千花を狙撃した本当の動機を、当時、自身が千花に対して抱いていた感情について、話し始める。
「あれは………千花がジニア達に下る前のことでした………ちょっとした出来心で私は当時、ノゾミや他の皆と一緒に共同生活していた喫茶店で、ノゾミがいない間に彼女の部屋に無断で入ってしまいました………」
「………」
「『ちょっと部屋を綺麗にしよう』……本当にただそれだけの軽い気持ちだったんです………」
「………」
俯きながら話すセッテの言葉に、ひなたは黙って耳を傾ける。
「そんな時、ノゾミが千花と話しながら部屋に近付いてくる気配を感じて、私は慌ててベッドの下に隠れました。」
「………」
「次の瞬間、入ってきた二人がドアを閉めた直後、生々しい音と一緒に二人の息継ぎが荒々しくなるのが聞こえて……二人はそのままベッドに雪崩れ込みました。」
「!?」
「私がその音に動揺しているなか、ベッドの外には二人の服や……下着が脱ぎ捨てられてきて、二人の息遣いが荒くなっていきました………」
ひなたが困惑の表情を浮かべるなか、セッテは目元に涙を滲ませながら更に言葉を紡ぐ。
「セッテさん!もうわかりましたから!!」
が、ひなたがそう言って止めながら、両腕を掴みながら目線を合わせるように顔を近付けさせる。
「セッテさんのノゾミさんに対する気持ちはお察しします。そして、その場に居合わせてしまったこと、その一部始終を聞かされ続けてしまったこと………とても辛かったですよね………」
ひなたは哀しそうな表情でそう言いながら、セッテを抱き寄せる。
「うぅ……うわあぁぁぁっ!!」
次の瞬間、セッテはひなたの胸で大粒の涙を流しながら崩れ落ちた。
「ノゾミは当然、抗議してきました……でも、あの時の私は今までの『Xマジンラー』の怪人達を、怪人達の都合や事情を考えずに倒してきたノゾミの考え方を引き合いに出して、黙らせました………でも、私は………っ!!」
千花を狙撃し命を奪った当時、自身が千花に対して抱いていた感情を思い出したのか、セッテは身体を震わせながら拳を強く握り締める。
「……本来なら、その場にいなかった私が言うべきことではないのかもしれませんが………」
「………」
「……セッテさんの判断は、大局的に見れば正しいものです。ですが、個人的に見ればタイミングが致命的でした。ノゾミさんの目の前であったが故にノゾミさんは心に深い傷を負い、セッテさんもその時の罪悪感もあるからこそ、償いとして彼女に尽くす………」
「ッ!?」
そう指摘するひなたの言葉にセッテは更に動揺する。
「こんなことは言いたくありませんが、敢えて言わせていただきます………セッテさん、今の貴女とノゾミさんの関係は親友とは呼べない、歪なものになっています。」
そんなセッテに対し、ひなたは更にそう指摘する。
「……正しい判断だなんて………そんな筈、ありません………あの時、私が撃ったのは………」
対するセッテは俯きながら、千花を狙撃した本当の動機を、当時、自身が千花に対して抱いていた感情について、話し始める。
「あれは………千花がジニア達に下る前のことでした………ちょっとした出来心で私は当時、ノゾミや他の皆と一緒に共同生活していた喫茶店で、ノゾミがいない間に彼女の部屋に無断で入ってしまいました………」
「………」
「『ちょっと部屋を綺麗にしよう』……本当にただそれだけの軽い気持ちだったんです………」
「………」
俯きながら話すセッテの言葉に、ひなたは黙って耳を傾ける。
「そんな時、ノゾミが千花と話しながら部屋に近付いてくる気配を感じて、私は慌ててベッドの下に隠れました。」
「………」
「次の瞬間、入ってきた二人がドアを閉めた直後、生々しい音と一緒に二人の息継ぎが荒々しくなるのが聞こえて……二人はそのままベッドに雪崩れ込みました。」
「!?」
「私がその音に動揺しているなか、ベッドの外には二人の服や……下着が脱ぎ捨てられてきて、二人の息遣いが荒くなっていきました………」
ひなたが困惑の表情を浮かべるなか、セッテは目元に涙を滲ませながら更に言葉を紡ぐ。
「セッテさん!もうわかりましたから!!」
が、ひなたがそう言って止めながら、両腕を掴みながら目線を合わせるように顔を近付けさせる。
「セッテさんのノゾミさんに対する気持ちはお察しします。そして、その場に居合わせてしまったこと、その一部始終を聞かされ続けてしまったこと………とても辛かったですよね………」
ひなたは哀しそうな表情でそう言いながら、セッテを抱き寄せる。
「うぅ……うわあぁぁぁっ!!」
次の瞬間、セッテはひなたの胸で大粒の涙を流しながら崩れ落ちた。