揺れるココロ
大食堂・・・
その日の夜七時頃、月音達やイタチ達を交えた情報交換兼会議も一段落した一行は月音達やイタチ達と共に夕食を取ることにした。
「んっ!?戦兎!この豚キムチ、めっちゃ美味いぞ!!」
「確かに……この紅い豚肉、味付けで辛くしてあるんじゃなくて元から辛味と旨味、後は刺激的な香りを持ってるのか………」
「こいつだけでも箸が進むな!!」
「………」
「ん?どないした?月音ちゃん。」
「……時間も時間だったから夕食をご馳走してくれるのは有り難いんですが……家主がいないのに良いんですか?」
レッドピッグの肉が使われた豚キムチの味に龍我と戦兎が盛り上がるなか、月音は屋敷の主であるナカムラ夫妻が今は帝としての任務に出て不在であることについて、はやてにそう尋ねる。
「一翔さんとスィンさん……ノゾミちゃんのご両親からは通信で許可は取ってあるから大丈夫やよ。」
「そうですか……ところでクロハラ。ナカムラはどうした?」
対するはやてからの答えを聞いた後、月音は今度はセッテにそう尋ねる。
「ノゾミはちょっと体調が悪いみたいで……ご飯は部屋で取るみたい……」
対するセッテは少し元気がない様子でそう答える。
心なしか、彼女の食事も進んでいなかった。
「そうか………」
(学園での戦闘の後、変身を解いた私の姿を見て失神してたしな……そっとしておいてやるか………)
「星宮月音……って言ったかしら……」
そんなセッテの様子を見てそう考えている月音に対し、マリアがそう話しかける。
「そうですが、え~と……」
「マリア・カデンツァブナ・イヴよ。貴女の店のカルボナーラ、美味しかったわ。」
(あぁ、そういえば、いたな……)
「ありがとうございます。それで、私に何か?」
「貴女があの店の店主って聞いたんだけど、歳は幾つなのかしら?」
「17歳です。こちらの学校では諸事情でクロハラ達と同じ一年Sクラスに通ってますが……」
「「「17歳!?」」」
「クリスと同い年……!?」
「マジか!?」
そう答える月音の言葉に響と切歌、調、未来、クリスの五人はそう困惑の声を上げる。
「「「………」」」
「17歳ね………学生と店主を両立させるのは大変じゃない?」
「大丈夫です。明日から暫くは店主に専念することになるでしょうから。」
(学園もあれだけの被害が出たんだ。十中八九長期の休校になるだろうしな。)
ヴェルザとセレナ、美遊の三人も目をぱちくりとさせるなか、そう尋ねるマリアに対し、月音はそう思いながらそう答える。
「あら?同業者ね。」
「あ!梨紗さん!!」
「メンテは終わったのか?姉さん。」
そんななか、そう言いながら食堂にきた梨紗に対し、響はそう言い、シャトラはそう話しかける。
「えぇ。とりあえずはね。」
「?同業者?」
「あぁ、梨紗姉さんも喫茶店を営んでいるんだ。君と同じように17歳から。」
「こことは違う魔法世界、『アクエリアス』でね。」
「なるほど………」
(まぁ、私は15歳からなんだが………必要ないし、そこまで伝えなくても良いか………)
「それにしても、17歳から喫茶店を始めるなんて凄いですね!!」
「どうして始めようと思ったんですか?」
シャトラと梨紗からの説明に月音がそう思いながら納得するなか、響と未来がそう梨紗に尋ねる。
「あぁ、別に一から店とか建てた訳じゃないのよ。なんていうか……成り行き?」
「?」
「成り行き……ですか?」
対する梨紗が口にした『成り行き』という単語にセレナは首を傾げ、美遊も首を傾げながらそう言う。
「うん。元々は『バルジス・マント』っていう名前のレストランで店主兼シェフも別にいたんだけど……その店主に料理対決を吹っ掛けられてつい勝っちゃったのよ。で、そのまま店を戴いて、名前も『安らぎの縁側』に改名してレストランからコーヒーメインの喫茶店に変えてオープンしたって訳。」
「えぇっ!?」
「なんでそうなるんだよ!?」
「………」
梨紗が喫茶店『安らぎの縁側』を始める経緯についての説明を聞いて、響とクリスがそう困惑の声を上げるなか、月音はなんともいえない表情を浮かべた。
その日の夜七時頃、月音達やイタチ達を交えた情報交換兼会議も一段落した一行は月音達やイタチ達と共に夕食を取ることにした。
「んっ!?戦兎!この豚キムチ、めっちゃ美味いぞ!!」
「確かに……この紅い豚肉、味付けで辛くしてあるんじゃなくて元から辛味と旨味、後は刺激的な香りを持ってるのか………」
「こいつだけでも箸が進むな!!」
「………」
「ん?どないした?月音ちゃん。」
「……時間も時間だったから夕食をご馳走してくれるのは有り難いんですが……家主がいないのに良いんですか?」
レッドピッグの肉が使われた豚キムチの味に龍我と戦兎が盛り上がるなか、月音は屋敷の主であるナカムラ夫妻が今は帝としての任務に出て不在であることについて、はやてにそう尋ねる。
「一翔さんとスィンさん……ノゾミちゃんのご両親からは通信で許可は取ってあるから大丈夫やよ。」
「そうですか……ところでクロハラ。ナカムラはどうした?」
対するはやてからの答えを聞いた後、月音は今度はセッテにそう尋ねる。
「ノゾミはちょっと体調が悪いみたいで……ご飯は部屋で取るみたい……」
対するセッテは少し元気がない様子でそう答える。
心なしか、彼女の食事も進んでいなかった。
「そうか………」
(学園での戦闘の後、変身を解いた私の姿を見て失神してたしな……そっとしておいてやるか………)
「星宮月音……って言ったかしら……」
そんなセッテの様子を見てそう考えている月音に対し、マリアがそう話しかける。
「そうですが、え~と……」
「マリア・カデンツァブナ・イヴよ。貴女の店のカルボナーラ、美味しかったわ。」
(あぁ、そういえば、いたな……)
「ありがとうございます。それで、私に何か?」
「貴女があの店の店主って聞いたんだけど、歳は幾つなのかしら?」
「17歳です。こちらの学校では諸事情でクロハラ達と同じ一年Sクラスに通ってますが……」
「「「17歳!?」」」
「クリスと同い年……!?」
「マジか!?」
そう答える月音の言葉に響と切歌、調、未来、クリスの五人はそう困惑の声を上げる。
「「「………」」」
「17歳ね………学生と店主を両立させるのは大変じゃない?」
「大丈夫です。明日から暫くは店主に専念することになるでしょうから。」
(学園もあれだけの被害が出たんだ。十中八九長期の休校になるだろうしな。)
ヴェルザとセレナ、美遊の三人も目をぱちくりとさせるなか、そう尋ねるマリアに対し、月音はそう思いながらそう答える。
「あら?同業者ね。」
「あ!梨紗さん!!」
「メンテは終わったのか?姉さん。」
そんななか、そう言いながら食堂にきた梨紗に対し、響はそう言い、シャトラはそう話しかける。
「えぇ。とりあえずはね。」
「?同業者?」
「あぁ、梨紗姉さんも喫茶店を営んでいるんだ。君と同じように17歳から。」
「こことは違う魔法世界、『アクエリアス』でね。」
「なるほど………」
(まぁ、私は15歳からなんだが………必要ないし、そこまで伝えなくても良いか………)
「それにしても、17歳から喫茶店を始めるなんて凄いですね!!」
「どうして始めようと思ったんですか?」
シャトラと梨紗からの説明に月音がそう思いながら納得するなか、響と未来がそう梨紗に尋ねる。
「あぁ、別に一から店とか建てた訳じゃないのよ。なんていうか……成り行き?」
「?」
「成り行き……ですか?」
対する梨紗が口にした『成り行き』という単語にセレナは首を傾げ、美遊も首を傾げながらそう言う。
「うん。元々は『バルジス・マント』っていう名前のレストランで店主兼シェフも別にいたんだけど……その店主に料理対決を吹っ掛けられてつい勝っちゃったのよ。で、そのまま店を戴いて、名前も『安らぎの縁側』に改名してレストランからコーヒーメインの喫茶店に変えてオープンしたって訳。」
「えぇっ!?」
「なんでそうなるんだよ!?」
「………」
梨紗が喫茶店『安らぎの縁側』を始める経緯についての説明を聞いて、響とクリスがそう困惑の声を上げるなか、月音はなんともいえない表情を浮かべた。