揺れるココロ

梨紗の部屋・・・

「ーーーそうしてなのはは腕輪を着けることになったわ……」

「なのはさんにそんなことが……」

「ッ………」

その頃、梨紗からなのはが腕輪を着けることになった経緯いきさつを聞いたセッテとノゾミは言葉を失う。

「その時のなのはも今の貴女のように道を見失っていたわ。でもね、ハードながらもがむしゃらに自分を痛めつけるようなことはせず、教えを乞いながらハードな訓練を受けて、一つ一つ自分にできることを身に付けた。」

「!?」

その時、ノゾミには身に覚えがない筈の『記憶』が頭の中を駆け巡った。

『記憶』・・・

ザザッ……ザザッ……

ここは……何処……?

何処かの廊下であることはわかるものの所々で走る砂嵐ノイズのせいで何処かなのかが判別できない光景にノゾミは困惑する。

「貴女はバーテックスへの『復讐心』で戦っている…!だから、怒りで我を忘れて周りが見えなくなる!だから、周りが危険に晒されても気付かない!!」

!?誰……っ!!?

そんななか、身体のあちこちに包帯を巻き、点滴棒を持っていることはわかるものの砂嵐のせいで顔が判別できない『誰か』から叱責された。
3/15ページ
スキ