揺れるココロ

大広間・・・

「ーーーっとここまでが私達が知っている、『Xショッカー』の全てだよ。」

「なるほどな……」

「やはりショッカーと財団Xが統合した組織だったか……」

「……シャトラちゃん、今の話を聞いてどう思う?」

その頃、月音から『Xショッカー』に関する説明を聞いた後、そう呟くシャトラに対し、はやてはそう意見を求める。

「月音達との戦いで壊滅状態に陥る程のダメージを受けた『Xショッカー』の規模は彼女達の話に聞く程のものではなくなっている可能性が高い。だからこそ、元は彼女達がいないこの世界で残党達が再起を図るために活動を開始。セレナの持つ『サマエルの匣』を狙ったのもそのためと考えられる。」

「ッ……」

真剣な表情でそう言うシャトラの言葉にセレナは不安げな表情を浮かべながら『サマエルの匣』を入れたポーチを抱え込む。

「大丈夫?セレナ。」

「……うん……」

「……だが偶然、近くにいたスバル達にによって『サマエルの匣』の奪取に失敗した。が、その直後、残党達に共闘を持ちかけ、幹部と準幹部にクラスカードの“力”を与えた奴が現れた……」

「……ソロモン……」

「そういえば以前、クラスカードは現在、木之本桜という方が管理しているとなのはさんから聞いたのですが、そちらの方はどうなっているのでしょうか?」

シャトラが冷静に現状を整理するなか、ティアナがそうはやてに尋ねる。

「私もそのことが気になってさっき、連絡して確認したところ、桜さんの手元にある九枚のクラスカードの内、セイバー、ライダー、キャスター、アサシンのカードが絵柄が真っ白になって使えなくなっていたらしい……恐らくソロモンに“力”を奪われたと考えるのが妥当なんやけど………」

「どうした?はやて。」

「……もう一枚だけ、先の四枚と同様、使用不能に陥ったカードがあるらしいんや……」

『!?』

「ッ!?はやて……そのカードのクラスは?」

クラスカードの現管理者である桜から聞いたはやての話に一同が騒然とするなか、シャトラはなんとか冷静を保ちながらそう尋ねる。

「『狂戦士バーサーカー』……知性と引き換えに生前の肉体以上に『狂化』されるクラスや………」

対するはやては真剣な表情でそう答えた。
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