蝕む闇
回想、ナカムラ家・・・
「ドクター。ノゾミをどうかお願いします……」
「あぁ、任せてくれたまえ。セッテ……」
月音やマリア達と一緒にナカムラ家に移動した後、セッテはそう言いながらネフィーネと共に医療班として駆けつけた、自身の『創造主』でもあるスカリエッティに気を失なったままのノゾミを引き渡す。
「セッテ!」
「!?義母さん……」
「さっきは落ち着いて話ができなかったけど、怪我はない?」
「う、うん……私は大丈夫……」
その直後、そう話しかけてきた彩夏に対し、セッテはそう答える。
「そっか……よかったぁ……」
「………」
「?セッテ?」
「……義母さんは挫折したことってある?」
首を傾げながらそう言う彩夏に対し、セッテは少し暗い表情でそう尋ねる。
「そりゃああるよ。山程……」
「そうなの?なんだか意外……」
「……地球にいた頃、オレが空手をやっていたって話はしたっけ?」
首を傾げながらそう言うセッテに対し、彩夏はそう言いながらセッテと同じ十六歳の頃の、地球でのことを話し始める。
「その時に何度も何度も挫折した………強くなれたと思ったら手も足も出ないくらいぼろ負けして………空手が嫌になって辞めようと思った時もあったよ………」
「………」
「でもね。クソジジイ……この世界の神様の手違いでこっちにトリップする少し前に空手の世界大会で優勝した時、思ったんだ……『諦めないで良かった!続けて良かった!!』って……」
「………」
「今は完全にこっちの住人になったから空手の世界大会にはもう出れないけど、あの頃の気持ちを忘れないように今でもこっそり鍛練は続けてる……」
「……『初心忘れるべからず』だね……」
「おっ。セッテはそういった言葉も覚えるようになったか♪」
「ドクター。ノゾミをどうかお願いします……」
「あぁ、任せてくれたまえ。セッテ……」
月音やマリア達と一緒にナカムラ家に移動した後、セッテはそう言いながらネフィーネと共に医療班として駆けつけた、自身の『創造主』でもあるスカリエッティに気を失なったままのノゾミを引き渡す。
「セッテ!」
「!?義母さん……」
「さっきは落ち着いて話ができなかったけど、怪我はない?」
「う、うん……私は大丈夫……」
その直後、そう話しかけてきた彩夏に対し、セッテはそう答える。
「そっか……よかったぁ……」
「………」
「?セッテ?」
「……義母さんは挫折したことってある?」
首を傾げながらそう言う彩夏に対し、セッテは少し暗い表情でそう尋ねる。
「そりゃああるよ。山程……」
「そうなの?なんだか意外……」
「……地球にいた頃、オレが空手をやっていたって話はしたっけ?」
首を傾げながらそう言うセッテに対し、彩夏はそう言いながらセッテと同じ十六歳の頃の、地球でのことを話し始める。
「その時に何度も何度も挫折した………強くなれたと思ったら手も足も出ないくらいぼろ負けして………空手が嫌になって辞めようと思った時もあったよ………」
「………」
「でもね。クソジジイ……この世界の神様の手違いでこっちにトリップする少し前に空手の世界大会で優勝した時、思ったんだ……『諦めないで良かった!続けて良かった!!』って……」
「………」
「今は完全にこっちの住人になったから空手の世界大会にはもう出れないけど、あの頃の気持ちを忘れないように今でもこっそり鍛練は続けてる……」
「……『初心忘れるべからず』だね……」
「おっ。セッテはそういった言葉も覚えるようになったか♪」