「この世界は一体どうなってるんだ……？」

「さて、それじゃあ今度はそちらから話を聞かせてほしいのだが……」

「あのディケイドっぽいのは何なの？月音ちゃん。」

短時間で飛び交った様々な情報に軽くキャパオーバーしている月音に対し、シャトラと美咲はそう話しかける。

他の者も月音やビルドコンビを見る。

「月音……」

「………」

「大丈夫か？」と言いたげに戦兎はそう月音に声をかけ、龍我も月音を見る。

「……あの姿はディリンクと言って、仮面ライダーと呼ばれる戦士でありディリンクと呼ばれるもの。Ｘショッカーという組織がディケイドという戦士を基に生み出したものです。」

「「「「「Ｘショッカー！？」」」」」

「ッ……」

対する月音の口から出た『Ｘショッカー』という単語に響、未来、クリス、切歌、調の五人はそう言いながら反応し、マリアの腕の中にいるセレナも不安げな表情を浮かべながら、『サマエルの匣』を入れたポーチを握りしめる。

(なんでこんな反応をするんだ？)

「私はディリンクの適合者で変身者です。で、あの喫茶店、『ささめゆき』は私が経営している店で理由はわかりませんが、異世界を渡ることができます。」

そんな六人の反応に首を傾げながらも月音は更に『ささめゆき』についても説明する。

「えぇ！？じゃあ、月音ちゃん達はあのお店ごと別の世界から来たってこと！！？」

そんな月音の説明に響はそう言って反応する。

「そういうことになりますね。もっとも、異世界を渡るのは私の意思に関係なく勝手に起きてしまいますが……」

「あ。そういうところもディケイドと一緒なんだ……」

「いや、どういう店だよ！？」

そんな響にそう説明する月音に美咲がそう言うなか、クリスがそうツッコミを入れる。

「……こちらも聞きたい。何故、『仮面ライダー』の存在をこの世界の者が知り、存在している？」

「「ッ……」」

そんななか、目を細めながら、警戒しながらそう聞き返す月音の言葉に戦兎と龍我も警戒する。

「そっか。転生者ではない月音ちゃんからしたらこの世界はちょっと異常に見えるか……」

そんな月音や戦兎達に対し、彩夏はそう言いながらこの世界には自身も含めた『『仮面ライダー』は娯楽番組として放送されていた世界』から様々な理由で能力（チカラ）を得た状態で渡ってきた、『転生者』と呼ばれる者達が多数存在していて知識や技術はその者達から伝えられていることを説明した。