賢石の脅威

アトラン王国内、某所・・・

「見事にうちはイタチにしてやられたな……加頭……」

「………」

イタチがアインハルトや詩音と協力して和也達、フレイム分隊を救出して離脱する際、案山子に貼り付けていた起爆札の爆発をほぼ無傷で防いだヴェノム加頭に対し、彩翔は瓦礫に座ったまま、そう話しかける。

カターンッ!!

ガラガラガラッ!!

対するヴェノム加頭がいつもの感情表現か、ヒドラセーバーをわざと落とすと同時に上空から先程、自らが地面を踏み砕いて作り出した瓦礫が案山子の残骸の上に落ちてくる。

(なるほど……咄嗟に地面を踏み砕いて作った瓦礫にかかる重力の大きさと方向を操作、高速で動かすことで真空の壁を作ったってところか……)

「なかなか器用なことをするな、あんたも……」

「……伊達に重力操作この能力を使ってきた訳ではありませんので。」

パァァァ

爆発を防いだすべについて、分析しながらそう言う彩翔に対し、ヴェノム加頭はそう言いながらヒドラセーバーを拾い、変身を解く。

・・・フッ・・・

「彩翔様、加頭様。」

「!ライダー……」

「………」

「マスターソロモンから『計画ゲームの第三段階ステージに移行するから引き上げろ。』とのことです。」

そんななか、やってきたライダーがそうソロモンからの言伝てを伝える。

「わかった。」

ポォォォォォーーーッ!!

彩翔はそう言いながらゼノサイライナーを呼び出す。

次の瞬間、三人はゼノサイライナーに乗り込み、その場を後にした。
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