『ヴェノム！リベレイション！！』

パァァァ……

「………」

「「「「「！？」」」」」

その直後、ヴェノム（加頭）がマテリアルユートピアをドライバーに戻してからレバーを回した瞬間、そう言う音声と共にヴェノム（加頭）は黒に近い紫のオーラを纏う。

「「「「「ッ！！」」」」」

そのオーラを見てムテキゲーマー（和也）達五人は身構える。

『アクセル！マキシマムドライブ！！』

「クロックアップ。」

『Clock Up』

・・・フッ・・・

ドカカカカァァァンッ！！

「「きゃあああっ！？」」

「「ぐはぁっ！？」」

「！？春美！ひかるさん！一輝！和輝！」

が、アクセルメモリとクロックアップで二重加速したヴェノム（加頭）は一瞬のうちに春美、ひかる、一輝、和輝の四人に一撃を入れて吹き飛ばす。

『Clock Over』

・・・フッ・・・

「フッ！！」ﾊﾟｼｯ!!

「！？」

その直後、超加速の世界から戻ってきたヴェノム（加頭）はムテキゲーマー（和也）の手からレイを弾き落とし、

「ハッ！！」

トカドカッ！！

「ぐっ！？」

跳び上がりながらの蹴りを食らわせる。

「くっ！！」

「ハッ！！」

ドカドカドカァァァンッ！！

「ぐはぁっ！？」

蹴りを食らった後、ムテキゲーマー（和也）はガシャコンキースラッシャーで斬りかかるもヴェノム（加頭）はかわしながら更に胸元にパンチを叩き込む。

「くっ……この……っ！！」

『ズキュ・キュ・キューン！！』

「ハッ！！」

ズガァァァンッ！！

対するムテキゲーマー（和也）はガンモードにしたガシャコンキースラッシャーでエネルギー弾を放つ。

「フッ！！」

が、ヴェノム（加頭）はバク転の要領でかわしながら空中で再びレバーを回す。

『ヴェノム！リベレイション！！』

次の瞬間、そう言う音声と共に黒に近い紫のオーラを身に纏いながら浮遊する。

「！？くっ！！」

パァァァ……

そのオーラを見たムテキゲーマー（和也）はすぐさま巨大シールドを展開する。

「はぁっ！！」

ドカァァァンッ！！

「ぐはあああぁぁぁっ！？」

が、ヴェノム（加頭）は巨大シールドを打ち砕きながら黒に近い紫のオーラを纏わせたキックを食らわせ、蹴り飛ばす。

パァァァ……ドサッ！！

「くっ……」

ヴェノム（加頭）の『ヴェノムリベレイション』を食らったムテキゲーマー（和也）は変身が強制解除されながら倒れ込む。

「勝負ありですね。古河和也……フレイム分隊……」

「くっ……まだだ……！！」

そう言うヴェノム（加頭）に対し、和也はそう言いながら立ち上がり、マキシマムマイティＸガシャットとハイパームテキガシャットを再び起動させようとする。

が、どちらも起動しなかった。

「！？」

「………」

そのことに驚愕しながらも和也はもう一度起動スィッチを押す。

が、どちらも起動しない。

「無駄ですよ、古河和也。貴方には他の四人と同じ『毒』に加え、貴方の体内にあるバグスターウイルスとエクリプスウイルス、双方の活動を抑制する効果を持つ『毒（ワクチン）』も注入しましたので。」

「！？毒だと！？」

「えぇ、コアヴェノムには『私が望む効果』を持つ『毒』を生成する“力”があるので……バグスターウイルスとエクリプスウイルス、双方の活動を抑制するワクチンを『毒』として生成するなど造作もないこと……」

二つのガシャットが使用不能になっていることに困惑する和也に対し、ヴェノム（加頭）は冷静にそう説明する。

「くっ……だが、毒ってんなら……クリエイション！『解毒結晶』！！」

対する和也はそう言いながら『解毒結晶』を創造しようとする。

が、『解毒結晶』が創造されない。

「！？」

「無駄ですよ。貴方のその能力も、他の四人の能力もたった今、封じましたから。能力を発動させる脳の一部の機能を停止させる『毒』を使ってね……」

「なっ……」

ヴェノム（加頭）から告げられた、『能力（チカラ）を封じられた』という事実に和也が絶句するなか、ヴェノム（加頭）はドライバーのレバーを三回回す。

『ヴェノム！ユートピア！インフェルノ！』

『リベレイション！！』

ゴゴゴゴゴ……ッ！！

「！？」

「………」

パァァァ……

次の瞬間、その音声と共にヴェノム（加頭）を中心に大きな地震が起き、ヴェノム（加頭）は赤黒いオーラを身に纏う。

「……ハッ！！」

ヴェノム（加頭）はそのまま上空へと跳び上がり、

「はあああぁぁぁーーーっ！！」

赤黒い炎と雷、氷、風を纏った飛び蹴りを繰り出す。

ズガアアアァァァンッ！！