パァァァ……ドサッ×２！！

「うっ……くっ……」

「あっ……うっ……」

「「はやて(さん)！リィン(さん)！」」

「どうですか？デェムシュさん。古河和也から抽出したその“力”は……」

「実に素晴らしい“力”だ……流石は『無敵』の名を冠するだけはある……！！」

爆炎の中から変身とユニゾンが強制解除されながら倒れ伏すはやてとリィンにムテキゲーマーとキュアハッピーがそう呼びかけるなか、そう尋ねるヴェノムに対し、デェムシュ進化体はサウザンドジャッカーを見ながらそう答える。

「！？てめぇら……ムテキの“力”を！？」

「そう。奪わせてもらった……このサウザンドジャッカーの“力”でな！！」

「この宝具は『突いたものの“力”をデータ化して抽出、コピーする』ことができましてね。」

「まさか……始めから和也さんの“力”を奪うために……！？」

「えぇ。彼がこの世界にいることはわかってましたし、ムテキの強さは悠姫さんの『メガリバース計画』の時のデータで把握していましたから。」

「感謝するぞ。古河和也、いや、仮面ライダーエグゼイド！貴様のおかげで我々、『Ｘショッカー』は更なる“力”を手に入れた！！」

サウザンドジャッカーに関する説明をした後、そう言うキュアハッピーにヴェノムがそう言うなか、デェムシュ進化体はサウザンドジャッカーを見せびらかしながらそう言う。

「くっ……ふざけるな……その“力”、返してもらう！！」

シュンッ！！

そんなデェムシュ進化体に対し、ムテキゲーマーはそう言いながら短距離ワープで移動し、サウザンドジャッカーを奪おうとガシャコンキースラッシャーを振るう。

ガキィィィンッ！！

「！？」

「今回の襲撃の目的の一つであるムテキの“力”は手に入りました……」

が、瞬時にデェムシュ進化体の前に移動したヴェノムがそう言いながらヒドラセーバーで受け止める。

「これで心置き無く戦えます……」

ガキィィィンッ！！

ズバァァァンッ！！

「ぐはぁっ！？」

次の瞬間、ヴェノムはそう言いながら、ガシャコンキースラッシャーを弾き上げながら一閃を浴びせて吹き飛ばす。

(！？ムテキなのにダメージが通っているだと！？)

「はぁぁぁぁぁっ！！」

本来なら受け付けない筈のダメージを受け付けていることに困惑するムテキゲーマーに対し、ヴェノムはヒドラセーバーで斬りかかってくる。

「くっ……」

ガキィィィンッ！！

対するムテキゲーマーはガシャコンキースラッシャーとレイをクロスさせて受け止める。

「フッ！！」

ドカッ！！

「ぐっ！？」

が、ヴェノムはすぐさま空いた左手でがら空きになっている鳩尾を殴り、

「はぁっ！！」

ドカァァァンッ！！

「ぐはぁっ！？」

そのまま流れるように右足で蹴り飛ばす。

「和也さん！！」

「くっ……」

(どうなってやがる？ダメージを通さない筈のムテキゲーマーがダメージを受けた上に……身体が思うように動かねぇ……っ！？)

『和也さん。現在のスペックを計測しました……』

蹴り飛ばされた後、困惑しながら立ち上がろうとするムテキゲーマーに対し、レイは神妙な声で話しかけてくる。

『結論から言いますと、今の和也さんのスペックは前回と比べて明らかに落ちています！！』

「！？まさか……っ！？」

「えぇ。副次効果ではありますが、サウザンドジャッカーは“力”を奪った相手を弱体化させるんですよ。」

『アシッド！！』

『アシッド！マキシマムドライブ！！』

「フッ！！」

ズバァァァンッ！！

ヴェノムはそう言いながら暗い緑の酸の斬撃を放ってくる。

「くっ……」

ズバァァァンッ！！ジュウウウ……ッ！！

対するムテキゲーマーはなんとかかわし、かわされた斬撃は近くの建物を融解させる。

「弱体化しているとはいえムテキゲーマー……精々、楽しませてくださいよ……」

ヴェノムはそう言いながら、ムテキゲーマーに向かっていった。