帰ってきた“永遠”の“皇帝”

「アキ!!にとり!!」

「ツキト!!」

「阿号……そっちも終わったんだね……」

「あぁ……今しがたな……」

ジンガとアミリを撃破した後、カドゥケウスとメルヒェン、アクアと阿号はそう言いながら合流する。

「ハハハハハハハッ!一度は俺達を殺るとはなぁっ!!」

「流石は歴戦の人型魔導具と仮面ライダー三人……っといったところかしら……」

「「!?」」

「!?この声は……っ!?」

「まさかっ!?」

そんななか、響き渡ってきた、『倒した』筈の二人の『声』にカドゥケウスとメルヒェンが困惑するなか、アクアと阿号はそう言いながら『声』が聞こえてきた方を見る。

パァァァ……

すると、二つの赤い石が仄かに輝きながら宙に浮かんでいて、

ズオオオォォォッ!!

石を中心に血のような液体が噴き出し、人の形を形成していく。

パキィィィンッ×2!!

「くくく……」

「フフ……」

二つの人形の液体は次の瞬間、倒した筈のジンガとアミリへと変わる。

「ジンガ……アミリ……っ!?」

「どういうことだ?おまえ達は先程、倒した筈……っ!!」

「くくく………」

ズズズ……

復活したジンガとアミリを見て、アクアと阿号がそう困惑の声を上げるなか、ジンガは禍々しいオーラを纏い始める。

・・・フッ・・・

「「「「!?」」」」

「オラァッ!!」

ドカァァァンッ!!

次の瞬間、一瞬の内に目の前まで移動してきたジンガが阿号を蹴り飛ばす。

「「「阿号!!」」」

「フフフ………」

ズズズ……ッ!!

「「「!?」」」

続いて、アミリの身体から噴き出した禍々しい魔力が触手のように伸びて、アクアとメルヒェン、カドゥケウスの三人を拘束する。

「な、なに!?この魔力は……っ!?」

「動けない!?」

「くっ……!?」

「フフフ……」

三人が困惑するなか、アミリは三人を天高く持ち上げ、

「はぁっ!!」

ドッカァァァンッ!!

「「きゃあああぁぁぁっ!?」」

「「ぐわあああぁぁぁっ!?」」

次の瞬間、アミリは投げつけるように三人を阿号目掛けて振り落とす。

「フフ……勝利の花束を持てた気分はどうだったかしら?」

「くくく……安心しな。あんたらの言う通り、俺もアミリも間違いなく『一度死んだ』からな……」

「くっ……どういうことだ……?」

自分達を蹴り飛ばしたり、投げ落としたりした後、そう言うアミリとジンガに対し、阿号は立ち上がりながらそう尋ねる。

「くくく……『匣』を狙ってFISを襲撃した後、俺達二人はソロモンが用意したこいつを手に入れていたのさ………」

そんな阿号に対し、ジンガはそう言いながら胸元をはだけさせる。

カァァァ……

そこには先程、阿号とアクアが見た石が埋め込まれて、妖しい輝きを放っている。

「!?あれは!?」

「?ツキト?」

「あれが何か知っているのか?」

その石を見て、そう動揺の声を上げるカドゥケウスに対し、アクアと阿号は首を傾げながらそう尋ねる。

それはカドゥケウスツキトの宿敵である悠姫も錬成しようとした、錬金術の集大成とも云える『禁忌の力』……

「……賢者の石……!!」
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