VALZ編

「大丈夫か!?勇騎!!」

「あぁ、なんとかな……」

アインとリベルライザーはそう話しながら、漆黒のライダーを包み込んだ爆炎を警戒する。

ドンッ!!

「グオオオォォォーーーッ!!」

「「!?」」

次の瞬間、所々、燃えている漆黒のライダーが雄叫びを上げながら突き進んでくる。

「なっ!?」

「殆んどダメージがないだと!?」

「グオオオォォォーーーッ!!」

困惑の声を上げる二人に対し、漆黒のライダーは両腕のアームカッターで斬りかかってくる。

「「くっ!!」」

ガキィィィンッ!!

対する二人はリベルガンブレードとアインセイバーで漆黒のライダーのアームカッターを受け止める。

「グオオオォォォーーーッ!!」

カァァァ……ッ!!

「「!?」」

が、次の瞬間、漆黒のライダーがそう雄叫びを上げると同時に漆黒のライダーに黄色に輝くオーラが纏われる。

(このオーラは……まさかっ!?)

『オリジンインパクト!!』

ズドオオオォォォンッ!!

「「!?」」

そのオーラからリベルライザーが『ある可能性』に気付くなか、その音声と共に漆黒のライダーの全身から無数のトゲが飛び出し、リベルライザーとアインの二人を吹き飛ばす。

「「ぐわあああぁぁぁっ!?」」

パァァァ……

漆黒のライダーの攻撃によって大ダメージを受けたリベルライザーとアインの二人は変身が強制解除されながら倒れ込む。

「勇騎さん!?輝!?」

「そんな……嘘でしょ……!?」

「あの二人を……一撃で……っ!!?」

「ぐっ……くそ……」

「なんて強さだ……っ!!」

「喰エル!喰エルッ!!」

孟と亨多、理緒の三人がそう困惑の声を上げ、輝と勇騎が苦痛に顔を歪めながらそう言うなか、漆黒のライダーは嬉々とした声色でそう言いながら歩み寄っていく。

「……やめて……」

ポォ……ッ!!

「!?ノエルちゃんっ!?」

「「!?」」

そんななか、辛そうな表情でそう呟くノエルの胸に白銀の光が灯る。

「イタダキマァースッ!!」

そんな光の存在に気付いていない漆黒のライダーはそう言いながら、勇騎と輝の二人を喰らうべく飛びかかる。

「やめてえええええええっ!!」

バシュッ!!

が、ノエルがそう叫んだ瞬間、胸に灯った光が飛び出し、

ドカァァァンッ!!

「グワッ!?」

「「「「「!?」」」」」

漆黒のライダーを弾き飛ばし、勇騎と輝の前に止まる。

パァァァ……

次の瞬間、光の中に少女のシルエットが見えてくる。

「助けを求める『声』を聞いて来てみれば………なるほど……どうやら大変な状況のようですね………」

次の瞬間、光の中から長い白銀の髪に褐色の肌、左が虹、右が琥珀の瞳を持つ少女が現れた。
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