VALZ編

「『勝利(さん)……!!』」

「それがジニアを下した新たな『次代の王』の姿か………」

ガシャッ!!

『ダーカーシューティング!!』

「フッ!!」

ズドオオオォォォンッ!!

ロイヤルエターニティに強化変身したヴァルツに対し、ダーカーロードはそう言いながらロードドライバーから“ダーカーシューティング”を放ってくる。

「フッ!!」

ドンッ!!

が、ヴァルツはベーシックの時よりも上がった跳躍力でジャンプしながら“ダーカーシューティング”をかわし、

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

「ッ!!」

ガキィィィンッ!!

エターニティセイバーで上段から斬りかかり、ダーカーロードはロードドライバーで受け止める。

「!?」

(エターニティセイバーでも受け止められただと!?)

「これがエターニティセイバー……黄色のハルシオン……!これを手に入れれば俺はジニアを超えた『神』へと成れる………!!」

受け止められたことにヴァルツが内心、動揺するなか、ダーカーロードはそう言いながらエターニティセイバーをまじまじと観察する。

「誰がてめぇなんかに渡すか!!」

ガキィィィンッ!!

『ローズ!!』

ヴァルツはそう言いながら、距離を取りながらローズカプセルを起動させ、エターニティセイバーに装填する。

「はぁっ!!」

ブオオオォォォーーーッ!!

ヴァルツがエターニティセイバーを振るった瞬間、膨大なエネルギーの渦が現れ、ダーカーロードを閉じ込める。

「フッ……」

ガシャガシャッ!!

『ダーカースラッシュ!!』

「はぁっ!!」

ズバァァァンッ!!

が、ダーカーロードは“ダーカースラッシュ”でエネルギーの渦を斬り裂き、脱出してみせる。

「なっ!?」

(“フィナーレ・オブ・ローゼスタイフーン”を斬り裂きやがった……!?)

「フッ!!」

「!?」

ブオオオォォォーーーッ!!

ローズカプセルを使用したロイヤルエターニティの技、“フィナーレ・オブ・ローゼスタイフーン”が破られたことに動揺するヴァルツをダーカーロードは赤黒い“フィナーレ・オブ・ローゼスタイフーン”の中に閉じ込めながら吹き飛ばす。

ドサッ!!

「がはっ!?」

「『勝利(さん)!!』」

「くくく………」

ヴァルツを赤黒い“フィナーレ・オブ・ローゼスタイフーン”で吹き飛ばした後、ダーカーロードは自身の周囲に赤黒いバレーボールサイズのスフィアを複数、展開し、

「ハッ!!」

ズドドドドドドオオオォォォンッ!!

スフィアから赤黒い光線をヴァルツ目掛けて放ってくる。

「くっ……!!」

ズガガガガガガアアアァァァンッ!!

対するヴァルツは紙一重で光線をかわす。

(!?この“力”は……まさか……っ!!?)

「はあああぁぁぁーーーっ!!」

ヴァルツがダーカーロードの攻撃チカラに一種の既視感デジャヴを感じているなか、ダーカーロードは肉簿しながらロードドライバーで斬りかかってくる。

「くっ!!」

ガキィィィンッ!!

対するヴァルツはエターニティセイバーで受け止める。

カァァァ……ッ!!

その瞬間、ロードドライバーの宝石とエターニティセイバーがまるで共鳴するかのように宝石は赤い輝きを、エターニティセイバーは黄色い輝きを放ち始める。

「!?」

「おぉ、感じる……感じるぞ……再び『完全』へと至るために互いを求める『ハルシオン』の鼓動を……っ!!」

「うっ……あぁ……っ!?」

「!?ノエル!?」

その輝きを見て、ダーカーロードが歓喜するなか、ノエルが胸を押さえながらその場で蹲(うずくま)る。

「くくく……娘の中にある『ハルシオン』もまた共鳴し始めたようだな……」

「まさか、てめぇ……そのドライバーの宝石は……!?」

「漸く気付いたか……そう。この『仮面ライダーダーカーロード』は俺が『ReBUILD』にいた頃、ジニアや幹部連中の目を盗み、回収した『赤のハルシオンコア』の欠片とダーカー因子を組み合わせて造り出したもの……俺はそのライダーシステムに適合することに成功した『選ばれし者』なんだよ……!!」

鍔迫り合いをしながらそう言うヴァルツに対し、ダーカーロードは薄ら笑いながらそう答えた。
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