ローグVSハードスマッシュ

三日後、第7学区、とある病院・・・

「うむ。ハザードレベル:4.2……前と同じ数値で安定しているね……薬はちゃんと飲んでいるんだね?」

「あぁ……」

三日後、とある病院にて、検査結果が記されたカルテを見ながらそう尋ねるカエル顔の医者、通称『冥土還しヘブンキャンセラー』に対し、狩矢はそう答える。

「しかし、流石は『冥土還し』と呼ばれるだけあるな。俺の身体を調べて、ハザードレベルの上昇を抑える薬を作り出すことに成功するとはな。」

「どうにもならないことをどうにかするのが僕の信条だからね。」

「ふぅーん……ところで、そっちでも何か掴んだか?」

「何かというとネビュラガスに手を出した者がいないかについてかい?」

「あぁ、あれは気安く手を出していいもんじゃない。そのネビュラガスが悪用でもされた時に素早く対処するためにも俺は暗部あそこにいる訳だしな。」

「ふむ……僕の方にもそういった人間が現れたという話は聞いてないんだね。」

「そうか……じゃあ、俺は行くよ。」

「あぁ……来週、また検査を受けに来るんだよ。」

そうして狩矢は病院を後にする。

(アジトに帰る前にフレンダあいつに好物のサバ缶でも買ってってやるか。)

その後、狩矢はそう思いながらデパートに立ち寄ろうとする。

「!?」

が、その瞬間、デパートからたくさんの人だかりが血相を変えて逃げるように飛び出してくる。

「逃げろぉーっ!!」

「能力者の喧嘩に巻き込まれるぞぉーっ!!」

(能力者の喧嘩?)

そう言いながら逃げ惑う人々の言葉に狩矢がそう思うなか、

ドカァァァンッ!!

『!?』

八階辺りから激しい爆発音が聞こえてくる。

(発火能力者パイロキネシストか?)

「そうなんです!友達が私を護ろうと能力者と戦ってて痛っ!?」

「っと、すまない。」

爆発音について、そう考察するなか、狩矢は警備員アンチスキルに通報しながら駆けてきた花のヘアピンを着けた黒髪の少女とぶつかる。

「こっちこそ、ごめんなさい。」

ドッカァァァンッ!!

そんななか、今度は八階辺りの外側で大爆発が起こる。

(!?あれは・・・)

次の瞬間、狩矢は爆発の中から降ってくるあるものを見つけた。
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