好奇心、猫をも殺す

『アイテム』、アジト、狩矢の部屋・・・

「………」

ベールと因縁の再会を果たし、フレンダや当麻達に自分の素性やネビュラガス、スマッシュ、アルドノスのことについて、説明した日の夜、狩矢は自分の部屋のパソコンでネビュラガスやスマッシュのデータを見ながら、ベールが言っていた『計画』のことやネビュラガスの根絶の方法について、思案する。

「まだ眠らない訳?村城。」

「!?フレンダッ!?」

そんななか、薄いピンクの兎の着ぐるみ(顔が出るタイプ)パジャマ姿のフレンダが話しかけてくる。

「………」ジィー

「な、なによ?」

「いや、おまえもそういったパジャマ、着るんだなぁと思って……」

「なによ?結局、似合ってないとでも言いたい訳?」

「そうは言ってねぇよ……(ボソッ)寧ろ、似合ってて可愛いって思ったし……」

そっぽを向きながら狩矢は小さな声でそう呟く。

「ッ!?(カァァァ)あ、ありがとう……///」

が、フレンダには聞こえていたようでフレンダは顔を赤らめながらそう言う。

「ところでそのパジャマはもしかして……」

「結局、手作りな訳よ。」

「……もうおまえ、暗部やめてぬいぐるみ屋始めろよ。マジで。」

「暗部を辞めたら考えてみる訳よ。それより、何を調べている訳?」

フレンダはそう尋ねながらパソコンを覗き込む。

「!?村城。これって……」

「……俺が知りうるネビュラガスやスマッシュに関するデータを纏めたもんだ。ファミレスでベールが言っていたことが気になってな。」

「ベールってあんたが言っていたアルドノスっていう組織の参謀であんたの元上司のこと?」

「あぁ、ネビュラガスが原因で滅んだ村で生き残り、ネビュラガスに対する憎しみだけで生きてきた俺を拾い、仮面ライダーに仕立て上げた張本人だ。」

首を傾げながらそう尋ねるフレンダに対し、狩矢は真剣な表情でそう答えた。

柵川中学女子寮、353号室・・・

「フフフ……楽しみだなぁ……」

その頃、ベッドの上で佐天は赤と青の二色のカード、インディアンポーカーを見ながらそう言う。

「『異世界から来た悪の秘密結社とその組織と戦うヒーローがいる』という都市伝説、『実験を始めよう』を体験できるインディアンポーカー……フフ………」

佐天はそう言いながらインディアンポーカーのフィルムを剥がし、額に乗せながら眠りに就いた。
1/17ページ
スキ